このような貨物積み替えなしのインタクト方式を通じて、港湾・鉄道ターミナル等の物流の結節点におけるリードタイム・労力・コストが大幅に削減されることになったのである。
欧米各国のコンテナ標準化
このような国際コンテナ輸送のメリットは、北米・欧州域内やそれら地域の国内の貨物輸送にも影響を与えることになり、下表が示す通り、各域内でもコンテナの標準化が推進されてきた。
欧米各地域のコンテナのサイズは、長さと幅を中心として、国際海上コンテナ以上となっており、特に北米地域については、長さ48フィートの時代から53フィートの時代に移行していることが見て取れる。これらの仕様の変化は、北米のトレーラーのサイズの変化を反映している。
先述の通り、1980年代のトレーラーの主流であった45フィート型が、現在では国際海上コンテナの形式のひとつとなっており、現在の欧州のトレーラーサイズの主流となっている1360cm型トレーラーもほぼ45フィートの長さであることを考えると、10年後あるいは20年後に48フィートや53フィートのコンテナが国際海上コンテナ市場に現れるのか、注目しておく必要があるかも知れない。
いささか話が横道に逸れたが、いずれにしても欧米では、国際間輸送のみならず、域内輸送および各国内輸送においても、先述のようなコンテナ・インタクト方式によるインターモーダル輸送のメリットが享受されているのである。