実は国際海上コンテナに対応する日本の鉄道輸送
実は日本でも、国鉄がJRになる前の1968年から78年までの10年強の間、国際海上コンテナの鉄道輸送が行われていたが、その後89年に横浜港-東京港間の空コンテナ輸送が開始されるまで中断していたという経緯があるのだ。
その後、95年に横浜・東京-宇都宮間の標準コンテナ輸送が開始され、98年には横浜-仙台間で背高(ハイキューブ)コンテナ輸送が開始される等、細々ではあるものの、国際海上コンテナの鉄道輸送は行われてきたのである。
故に、下表が示す通り、JR貨物の主要貨物ターミナルの中には40フィートの国際海上コンテナを取り扱うことのできるターミナルが存在しているのである。
2024年7月3日の「【日本の高速道路は物流に不向き?】物流「2024年問題」に内航海運へのモーダルシフトが必要な理由」において筆者は、日本の長大な海岸線上には130近い港湾が林立しており、その70%前後でコンテナの取り扱いが可能であり、モーダルシフトにとって極めて有用なインフラであると指摘したが、上表の全国15カ所の貨物ターミナルも、全国22カ所の一般トラックターミナルに匹敵するインフラであると言えるのではなかろうか。