ところで私は、ローラ・インガルス・ワイルダー作の『大草原の小さな家』や、NHKテレビで以前に放送されていた「ドクター・クイン」という女医さんのアメリカ開拓物語が好きです。
移住した荒れ野を家族で開拓し、ある程度生活が安定してくると、ほかの家族もやってきてやがて小さな村に育ちます。
神出鬼没に手づくり紙芝居を披露する秋津コミュニティのへんなおじさんとそれを楽しむ子どもたち
すると、みんなでまず造るのは学校と教会。
そして、それまでは親が勉強を教えていたことから、先生を町から雇って「学校」に育てます。
その過程には、帯広と同じように「今日の市民の想像を超えた開拓の苦闘」があったのです。
だからこそ帯広は、学校を親や地域の人々が総出で造り、「まちの未来を担う子育ち」と「住みやすく温かなまち育て」を三位一体で築いてきた歴代のPTA会長の写真を掲げているのです。
その写真はPTA会長ではあっても、背後に連綿と連なる「一人ひとりの社会的親としての“私たち”」を見ました。確かに見えました。
学校造りが「輝く未来だった時代」は、学校育てと子育ち・まち育ては同じ意味をもっていたのでしょう。
「地域の記憶」と「学校の記憶」が、まったく同じ営為であるまち・帯広を感じ、とても勇気づけられるとともにうれしく思いました。
「C=コミュニティ」を加えた「PTCA」
で、帯広市立清川小学校のPTA会員は、校区の全世帯が加入しています。
なかにはお子さんやお孫さんもいない、つまり、直接は学校と関係のない会員もいるのです。
いまふうにいえば、C=コミュニティ(Community・地域)を加えた「PTCA」なんですね。
で、清川小学校は古い学校ですが、新都市に開校した新しい学校での「PTCA」を紹介しましょう。