
アメリカ中西部と南西部で14日から15日にかけて竜巻などの自然災害が相次いで発生し、合わせて少なくとも40人が死亡した。
中西部ミズーリ州では、竜巻により少なくとも12人が死亡した。
南部テキサス州とカンザス州では14日、強風により砂嵐が発生。車の玉突き事故が複数起き、十数人が死亡した。
今回の異常気象が襲った地域の総人口は1億人を超える。南部オクラホマ州では150件近い山火事が発生。アーカンソー、アラバマ、ミシシッピの各州でも死者が確認されている。
テキサス、ルイジアナ、アラバマ、アーカンソー、テネシー、ミシシッピ、ジョージア、ケンタッキー、ノースカロライナの各州の一部では、洪水警報が発令された。
アメリカ国内の停電をモニタリングする「PowerOutage.Us」によると、16日夕時点で、この地域全体で32万人以上が停電の影響を受けていた。
アーカンソー、ジョージア、オクラホマの各州では非常事態宣言が出された。
ミズーリ州のマイク・キーホー知事は、「州全域の被害規模は驚異的だ」と述べた。
「何百もの家屋や学校、企業が破壊されるか甚大な被害を受けた」と、キーホー知事は声明で付け加えた。
ミズーリ州バトラー郡では、竜巻により住宅1棟の住人が死亡した。地元の検視官ジム・エイカーズ氏によると、「家だとは認識できないほどの」被害状況だという。
「一面にがれきが広がっているだけだ」とエイカーズ氏は述べた。「床はひっくり返っていた。私たちは壁の上を歩いていた」。
オクラホマ州では、時速133キロメートルの強風によって150件近い山火事が発生した。また、大型の連結式トラック数台が横転した。
同州の主任検視官によると、州内では山火事や強風の影響で少なくとも4人が死亡した。
山火事は17万エーカーを焼き、300棟近くの建造物を破壊した。この中には、ケヴィン・スティット知事が所有する農場家屋も含まれる。
砂嵐が発生したカンザス州では、少なくとも8人が死亡し、車両55台以上の追突事故が起きた。
テキサス州でも砂嵐が発生し、車38台ほどの玉突き事故が起き、少なくとも4人が死亡した。
複数の竜巻が通過したミシシッピ州では6人が死亡。アラバマ州でも複数の竜巻が発生し、82歳の女性を含む3人が死亡した。
ドナルド・トランプ大統領は、暴風雨への対応を支援するため、アーカンソー州に州兵を派遣すると発表した。
「メラニアと私と一緒に、このひどい暴風雨の影響を受けたすべての人のために祈ってください!」と、トランプ氏は自分のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に投稿した。
(英語記事 US tornadoes, wildfires and dust storms leave 40 dead and 'staggering' damage)