
マデリン・ハルパート記者(ニューヨーク)
トランプ米政権は11日、相互関税の対象からスマートフォンとコンピューターなどを除外すると表明した。中国製品に対する関税についても、スマートフォンとコンピューターをはじめとする電子機器や部品は除外される。
米税関・国境取締局(CBP)が米東部時間同日深夜、輸入業者向けに発表した。ほとんどの国に対する10%の関税も、中国に対する125%の関税も、スマートフォンとコンピューターのほか、半導体や太陽電池、メモリーカードを含む電子機器や部品などについて除外される。
スマートフォンをはじめ電子機器の多くは中国で製造されているため、アメリカの大手テクノロジー企業各社が、中国を対象にした高関税は製品の価格高騰につながりかねないと懸念を示していた。
一部の推計は、もしも関税コストを消費者に転嫁するなら、アメリカでのiPhoneの値段は最大3倍になる可能性があると指摘していた。
アメリカはアップル社のiPhoneにとって主要市場。米市場調査会社カウンターポイント・リサーチによると、昨年アメリカで販売されたスマートフォンの半分以上がアップルのものだった。
調べによると、アメリカで販売されるアップルのiPhoneのうち80%は中国製、残りの20%はインド製だという。
アップルは近年、韓国サムスン電子など他のスマートフォン大手と同様、中国への過剰な依存を避けるため、サプライチェーンの多様化に取り組んできた。その中で、インドとヴェトナムが新しい製造拠点の最有力候補として浮上している。
関税の発効に伴いアップルはここ数日、インド製端末の生産を加速・増加させようとしていると言われる。
トランプ政権は9日、ほぼ全ての国・地域に対して「相互関税」を発動したものの、アメリカに報復関税を課さない国については税率の一部の適用を90日間にわたって停止すると表明した。ただし中国に対しては、最高税率を計145%にまで引き上げると10日発表した。中国製品への最高税率145%は、合成オピオイドのフェンタニルを製造する企業に課されている既存の20%を足し合わせたもの。
この動きについてホワイトハウスは、諸外国からより有利な貿易条件を引き出すための交渉手法だと説明していた。
トランプ氏は相次ぐ追加関税の狙いについて、国際貿易システムの不公平を是正し、アメリカ国内に雇用と製造拠点を取り戻すことだと説明している。
(英語記事 Trump exempts smartphones and computers from new tariffs)