いずれの失敗も、通信なり家電なりの業界が自身の企業のリソースだけで考え、また金融・証券市場からも、それがおかしいとは思われず、欧米のようにGEやIBMクラスの大企業は、経営を入れ替えて新陳代謝しないと株価が持たないというようなマーケットからの圧力がなかったことによる。
日立グループでは、社会イノベーションを柱に、生活者や社会の課題解決を第一にIT×ヘルスケア/プラント/モビリティー/都市計画といった様々な分野に挑戦している。
そしてその牽引役として期待されているのが、日米の日立コンサルティングだ。全世界で約5000名の日立コンサルティングの社員は日立グループに限らず、グローバル企業から途上国開発経験者まで多様だ。
こうした様々なバックグランドを持つメンバーのダイバシティは、日立製作所30万人の従業員と共に、交通、電力、通信といった社会インフラ各分野の業界を越えるアライアンスやプロジェクトを推進して行く際の「イノベーションエンジン」として推進役となるに違いない。
こうした動きが日本の産業の枠を超えたリ・デザインになるかどうか、私も4月から日本法人側の社長となり小さな一歩を踏み出した。これからはこうした意見を書くことから社会イノベーションに専念することで15回にわたるリセットコーナーを終えたいと思う。
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