2026年2月26日(木)

Wedge REPORT

2026年2月26日

 マンション価格が高騰している。これまで行政などによって価格そのものの抑制に向けて対策を打ち出してこなかったところ、東京都千代田区が昨年7月、新築マンションに対する転売規制を大手デベロッパーを中心に構成される不動産協会(千代田区)に要請したのをきっかけに、短期間での投機的な売買について国民の注目が集まることとなった。

マンションの転売規制が始まったが、実需か投資かの見極めは難しい(JORG GREUEL/GETTYIMAGES)

 一方で、昨年末から日銀の金融政策の転換を受けて、住宅ローン金利が急上昇、月々のローン返済額が増加している。不動産経済研究所の松田忠司上席主任研究員は、「購入したマンションを処分せざるを得ない状況が出てくる可能性がある。その結果、都心のマンションは高値が続くものの、郊外型の中古物件の供給が増えて価格が下がることになるかもしれない」と指摘する。

 同研究所が発表した2025年の新築マンション1戸当たりの平均価格は、東京23区で1億3613万円、首都圏で9182万円となり、いずれも過去最高だ。中古マンションや賃貸物件も値上がりする傾向にある。

 今年の首都圏のマンション供給戸数は2万3000戸(予測)と低い水準が続く見通しで、価格も建設コストの上昇が止まらないため、全体的には高止まり傾向が続くとみている。

 短期間に転売する投機的な動きを抑制する対策に先鞭をつけたのが、冒頭の東京都千代田区だ。樋口高顕区長はその理由について「一昨年あたりから区内の新築マンションの価格が急騰して、これが賃貸マンションにも波及して、区民から住もうとしても住む住宅がないといった声が寄せられるようになった。投機取引により居住実態がない部屋が増えると、区内にあるコミュニティーに問題が生じ、マンションの維持も難しくなる」と訴える。


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