インスタグラムなどを運営する米メタは、オーストラリアで16歳未満を対象としたソーシャルメディア禁止措置が実施されるのを前に、13~15歳と推定されるユーザーのアカウントの無効化を開始した。
オーストラリアでは10日から、世界で初めて、子供に対するソーシャルメディア禁止措置が実施される。ソーシャルメディア企業は、16歳未満がアカウントを持つことを防ぐための「合理的な措置」を講じなければ、最大で4950万豪ドル(約50億円)の罰金に直面することになる。
メタは先月の時点で、10代前半のユーザーにアカウント閉鎖の通知を開始していた。影響を受けるのは、フェイスブックの利用者が推定15万人、インスタグラムのアカウントが35万件に上るとみられている。
メタの広報担当者はBBCに対し「法律の順守は継続的かつ多層的なプロセスになる」と述べた。
「メタは法律を順守することに尽力しているが、より効果的で標準化され、プライバシーを保護するアプローチが必要だと考えている」
オーストラリアのソーシャルメディア禁止措置には、各国の指導者が注視している。
豪政府が今年初めに委託した調査では、10歳から15歳のオーストラリアの子どもの96%がソーシャルメディアを利用しており、10人に7人がミソジニー(女性嫌悪、女性蔑視)や暴力的なコンテンツ、摂食障害や自殺を助長するコンテンツなど、有害な情報にさらされているとの結果が出た。
さらに、7人に1人が、成人や年長の子どもからのグルーミング(性的目的で相手を手なずける行為)に類似した行動を経験したと報告したほか、半数以上がオンライン上でのいじめの被害に遭ったと回答した。
BBCのケイティ・ワトソン記者が、60秒で解説する。
動画制作:ケリー・ハイト
