2025年12月8日(月)

BBC News

2025年12月8日

ドイツ連邦議会は5日、323対272の賛成多数で、志願制の兵役導入を可決した。ロシアによるウクライナへの全面侵攻を受けて、防衛力を強化する取り組みの一環。

ドイツにとっては、軍事姿勢の大きな転換となる。フリードリヒ・メルツ首相はかねて、欧州最強の通常戦力軍隊の創設を目指すとしている。

ドイツ人の若者の多くが、新しい法律に反対するか、懐疑的な姿勢を示している。議会の決定を受け、ドイツ各地でストライキが行われた。

新制度では、来年1月から18歳全員が、軍に参加する意思と関心があるかを問う質問票に回答することになる。質問票への回答は、男性は義務に、女性は任意となる。

また、2027年7月からは、すべての18歳男性が軍務適性を評価するための身体検査を義務付けられる。

計画は志願制を前提としているが、安全保障状況が悪化した場合や志願者が不足した場合、議会が何らかの形で徴兵制を検討する可能性がある。

また、戦争が勃発した場合、軍は質問票や健康診断の結果を基に潜在的な兵員を確保できるようになる。

ドイツ連邦軍には現在、約18万2000人の兵士がいる。新制度では、来年中に2万人増員し、今後10年間で25万5000人~26万人に増やすことを目指す。また、約20万人の予備役が追加される。

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/c20k6vvlvrpo


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