2026年1月21日(水)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2026年1月21日

 ウクライナ戦争の終わり方は、我々に世界の安定を80年間支えてきた西側同盟が21世紀においても存続するのか、それとも我々は歴史的構造の崩壊をリアルタイムで目撃しているのかを教えてくれるだろう。

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永続的な平和への追及の必要性

 このザカリアの論説は、ウクライナ戦争の和平合意の在り方が今後の世界情勢に与える影響を的確に示しているという意味で、意義深い良い論説である。

 米国がウクライナに15年間の安全の保証を提案しているのに対し、ウクライナは50年以上の安全の保障を求めているが、米国はウクライナでの平和を望むのであれば、ウクライナの要望に応じるべきであろう。

 期限付きの安全の保障は、期限が切れた後にはなくなると宣言しているに等しいものであり、ロシア側に「時期を待ち、期限が切れた後で戦争を再開すれば良い」と考えさせることになるし、ウクライナ再建のために投資を呼び込めるような安全保障環境をウクライナに提供出来ないとするザカリアの指摘は、その通りである。

 永続する平和の要件は何かをよく考えたうえで和平を追及することが、極めて重要である。我々は、戦争か平和かという選択ではなく、次の戦争を防ぐ平和か、それとも次の戦争の火種を準備する平和かの選択を慎重に行う必要がある。

 上記論説でザカリアが、アジアにおいては中国が今後どう出てくるかにウクライナ戦争は大きな影響を持つ、と指摘している点も重要である。2027年に向けて中国は台湾の武力制圧を狙っているとされるが、仮に中国と台湾が統一されるようなことがあるとすれば、平和的な統一以外の選択肢は許されないということを明確にしていく必要がある。

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