2026年4月30日(木)

造船立国ニッポンへ

2026年4月30日

 中国政府も自国の造船業を、もはや強力なサポートが必要な産業とは考えていない。そのことは、今年3月5日に開幕した第14期全国人民代表大会の内容からも伝わってくる。

 同大会では「第15次五カ年計画」(=「十五・五」)が正式にスタートしたが、その「十五・五」には造船への言及がなかったのだ。

 AIなど未来産業に重点を置いた計画だからかもしれないが、それ以上に造船業はもう軌道に乗ったという認識なのだろう。実際、中国の船舶工業が現状に甘んじている様子もない。先述したIAPHの記事の中には、以下のような記述も見つかる。

 〈こうした圧倒的な優位性にもかかわらず、中国の業界リーダーたちは、量重視のアプローチから、開放性、サプライチェーンの連携、技術革新に焦点を当てたアプローチへとさらに転換する必要性を示唆している。

 中国船舶工業協会の李燕青事務局長は、知的財産の保護、スマート技術およびグリーン技術の強化、そしてレジリエンス(回復力)の向上の重要性を強調した〉

 もちろん造船業のテコ入れはここ数年の世界的テーマで各国が取り組んでいる。同記事も日本の動きを〈造船産業の活性化に向けたロードマップを策定し、30年代半ばまでに1~3つの主要グループへの再編を目指している。国土交通省の計画では、35年までに造船能力を1800万総トンへと倍増させ、建造コストを10%削減し、生産性を25%向上させる指針が示された〉と紹介している。

「海洋弱国」の中国が
「海洋大国」となった理由

 だが、こうした再編においても中国は先行している。

※こちらの記事の全文は「Wedge」2026年5月号に掲載されている「造船立国ニッポンへ 「復活の号砲」を鳴らせ」で見ることができます。

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Wedge 2026年5月号より
造船立国ニッポンへ 「復活の号砲」を鳴らせ
造船立国ニッポンへ 「復活の号砲」を鳴らせ

かつて日本は世界一の建造量を誇ったが、現在、韓国、中国に大きく後れをとっている。 日本政府はここに来て、造船のテコ入れ開始を決めたが、その道のりは険しい。 島国である日本にとって、「海上輸送」がなければ企業活動も、生活も成り立たない。 日本の造船業が抱える課題や造船大国へと変貌した中国の実態と対抗策を示すと共に、 造船業は国家の「生命線」であることを改めて問い直す。


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