2026年5月5日(火)

勝負の分かれ目

2026年5月5日

「復帰組」と初出場国はどこまで勝ち上がるか

 ブラジルとアルゼンチンを擁する南米勢だが、第二グループのメイン大陸でもある。第一回大会の優勝国であるウルグアイ、二大会ぶりとなるコロンビアも、多少の浮き沈みを経験しながら、伝統的な強豪国であり続けている。優勝候補ではないが、1つ勢いに乗れば、そこに届きうるポテンシャルを持つ。

 しかし、その2カ国より筆者が注目したいのは南米予選を2位通過したエクアドルだ。多くの選手が欧州のビッグリーグで活躍し、前回4位のモロッコに続く、大躍進が期待される国の1つだ。

 欧州勢で、7大会ぶりの「復帰組」でありながら、ダークホースの筆頭にも挙がるのがノルウェーだ。プレミアリーグの強豪マンチェスター・シティのエースを担うFWアーリング・ハーランドを中心に、攻撃陣が列強にも匹敵する破壊力を備える。

 ハーランドの決定力の高さはここで語るまでもないが、ノルウェー代表ではリーダーシップも発揮している。個の力と組織力のバランスが取れたチームへと進化している点が、彼らの特色だ。

 3月に日本と対戦したスコットランドが同じく7大会ぶりで、気鋭の戦術家であるラルフ・ラングニックが率い革新的なスタイルで話題を集めるオーストリアも、ノルウェーやスコットランドと同じく98年のフランスW杯以来の出場となる「復帰組」だ。またセリエAのインテル・ミラノで主力として活躍するハカン・チャルハノールら、欧州有数のタレント排出国であるトルコも、3位に輝いた02年の日韓W杯以来の出場であり、どこまで躍進できるか注目される。

 そうした流れがある中で、4つの初出場国があることも見逃せない。アジア勢のヨルダンとウズベキスタン、アフリカのカーボベルデ、そしてキュラソーがそれにあたる。もちろん出場国拡大の恩恵もあるが、それぞれ難しい状況に向き合い、自国サッカーの成長や代表チームの強化を進めてきた成果でもある。ウズベキスタンは旧ソ連の解体後、アジアの代表として初めて世界大会に挑む。

 ”初出場組”の中でも、カリブ海のキュラソーは最少人口出場国として注目を集めるが、その背景には「ディアスポラ戦略」がある。オランダ王国の”構成国”である利点を生かし、オランダや欧州で育った選手を積極的に代表に取り込み、国内の人口規模という制約を補完しているからだ。この手法は、小国が国際競争で生き残るための現実的なモデルとして、今後さらに広がっていく可能性を秘めている。


新着記事

»もっと見る