2026年5月5日(火)

Wedge REPORT

2026年5月5日

 日本の少子化に歯止めがかからない。過熱する中学受験戦争や高校無償化など、子どもの教育への課題も指摘されている。

 未来を担う子どもたちの生活環境や教育システムは国の基盤とも言える。こどもの日だからこそ、子どもたちが直面している現状を知り、日本の今後を考える必要がある。

 少子化や教育に関する記事5本を紹介する。

(kuppa_rock/gettyimages)

<目次>

「暗記中心」の中学受験に潜む盲点 子どもの思考力に必要な「スキーマ」とは(2025/12/12 )

<解説>ついに出生数過去最低へ…70万人割れはなぜ起きたのか?配るばかりの少子化対策はもう限界、若い世代の手取りを増やすシンプルな方法(2025/06/06)

「高校無償化」になっても教育費が家計を圧迫する理由、そもそも私立と公立は何が違うのか?(2025/03/11)

北海道はなぜ、生まれる子供が少ないのか?27年間連続減少…高齢化も進む北海道の生き残り策とは(2025/08/29)

学童保育が直面する危機 真の「こどもまんなか社会」実現へ(2026/03/25)

「暗記中心」の中学受験に潜む盲点 子どもの思考力に必要な「スキーマ」とは

計算ができることは出発点に過ぎない。答えよりも、なぜそうなるのかを考える時間が、思考力を育てていく(TAKASUU/GETTYIMAGES)

 首都圏を中心に、私立中学校への進学を目指す「中学受験」が年々注目を集め、大手学習塾の調査では中学受験率は全国で18.9%だと公表された。

 この数字から中学受験が過熱しているのかどうかは人によって評価が分かれるだろうし、私自身、一概に評価することはできない。もちろん、中学受験そのものを否定するつもりもない。受験は進路選択の一つであり、子どもと家庭の判断によって多様な意味を持つからだ。

 ただし、少子化が進む今、私企業である塾や受験産業は業績を保つために「数字」を巧みに用い、〝バスに乗り遅れるな〟という空気を醸成しているように見えなくもない……

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<解説>ついに出生数過去最低へ…70万人割れはなぜ起きたのか?配るばかりの少子化対策はもう限界、若い世代の手取りを増やすシンプルな方法

(Yuto photographer/gettyimages)

 厚生労働省が4日公表した「人口動態統計月報年計(概数)」によれば、2024年に日本国内で生まれた日本人の子どもの数は68万6061人で、前年より4万1227人減少した。出生数は、16年から9年連続で減少しており、1899年に統計を取り始めて以降、70万人を下回ったのは初めてのことだ。

 都道府県別でみても全ての都道府県で減少している。なお、初めて100万人を下回ったのが16年、90万人を下回ったのが19年、80万人を下回ったのが22年である。

 さらに、出生数の減少幅は20年▲2万4404人、21年▲2万9213人、22年▲4万863人、23年▲4万3471人、24年▲4万1227人前年より減少し、少子化に歯止めがかかるどころか、かえって少子化傾向は年々加速している……

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「高校無償化」になっても教育費が家計を圧迫する理由、そもそも私立と公立は何が違うのか?

(Milatas/gettyimages)

 教育無償化について、自民・公明両党と日本維新の会が党首会談で合意した。この合意では、高校無償化について2026年度から収入要件を撤廃し、私立加算額を全国平均授業料の45万7000円に引き上げるとされている。先行措置として25年度から所得制限を撤廃し、全世帯を対象に支援金11万8800円を支給するという。(「自民・公明・維新が高校無償化等で合意 来年度予算成立へ」

 これにより公立高校は所得制限無く授業料が実質的な無償化に、私立高校についても保護者の金銭的負担は大きく下がることになる。公立と私立の学費差が大幅に縮まることで、生徒は家庭の経済事情によらず高校を選択しやすくなるという。(もっともこれは授業料の話である。私立学校では施設費やその他費用も多額であり学費が全て無償になるというわけではない。)

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北海道はなぜ、生まれる子供が少ないのか?27年間連続減少…高齢化も進む北海道の生き残り策とは

(gyro/gettyimages)

 歴史的に見て北海道は沖縄と並んで開発支援の対象とされてきた地域である。この政策的目的を推進するため、かつては総理府(現在でいう内閣府)の下に北海道開発庁(1950年~)および沖縄開発庁(1972年~)という専門の組織も設置され、長官は国務大臣が当てられていた。

 2001年の中央省庁再編に伴い、北海道開発庁は国土交通省に、沖縄開発庁は内閣府に統合された。なお、北海道には明治政府によって開拓使(1869年~)も設置されていたくらい歴史の長い地域である。

 現在の北海道の直面する社会経済的問題としては以下の2つがあげられる。第1は、人口問題における「少子化」である。北海道の人口はおよそ500万人であるが、27年間連続で減少している。このうち北海道の合計特殊出生率をみると、ここ数年は最も低い東京を別格として、道府県間では宮城県と北海道で第45位,46位を交互に巡っている状況である。

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学童保育が直面する危機 真の「こどもまんなか社会」実現へ

(MAPO/GETTYIMAGES)

 子どもの数が減り続ける一方で、増え続けている数字がある。放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)に通う子どもの数である。こども家庭庁の調査(2024年)をもとに計算すると、小学生全体のうちおよそ4人に1人が登録しているという。しかし、小学1年生のみに限って見てみると、その数はおよそ2人に1人の割合にまで跳ね上がる。

 「少子化が進んでいるのになぜ?」と思う読者があるかもしれないが、共働き世帯が全世帯の7割を超えていることを踏まえればすぐに合点がいくはずである。いまや、家計と子育てを両立させるため、もっと広く捉えれば日本の経済活動と少子化対策のために、学童保育は欠かせない「社会インフラ」であると言っても過言ではない。

 そうであるにもかかわらず、日本の学童保育はあまりに多くの問題を抱えている。その実態をつぶさに解説しているのが『知られざる〈学童保育〉の世界』(寿郎社)である。いま解決すべき課題と、求められている支援は何なのか。同書の著者であり、学童保育運営支援アドバイザーとして現場を支える萩原和也さんに話を聞いた……

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