かつて米軍最大の軍事拠点だったダナンを席捲する韓国人観光客
ハノイを起点にランソン、カオバン、ニンビンとベトナム北部を3週間余り見聞したが、韓国の存在感をさほど意識したことが無かった。そもそも世界中どこの観光地に行っても中国人と韓国人の団体旅行客が群れており、近年ではインド人も急増している。それゆえベトナム北部を周遊中も韓国人やハングル看板が多いのは当然として気にならなかったのだろう。ところが、ベトナム第3の都市ダナンでは初日からあまりにもコリアン的雰囲気が町中に横溢していることに些か辟易とした。
11月29日。ダナンの郊外から路線バスでダナン市街中心部の観光スポットである大聖堂に到着。大聖堂の前庭では団体旅行客の記念写真を撮影する写真屋が何人もおり、写真映えのする場所は各国の団体客が順番待ちをしていた。
1人の写真屋のオヤジに確認したところ、前庭には韓国人観光団が5組、中国人団体2組、台湾人、フィリピン人、タイ人の団体各1組が記念撮影を待っていたのだ。そして大聖堂の敷地の正門から続々と新たなグループが入ってくるが、やはり韓国人が多い。大声でハングルを話しているので否応なく目立つ。
大聖堂からホステルまで200メートルほど歩いたが、食堂とマッサージ屋が多い。韓国人や中国人の団体客が狭い歩道に群れていて歩き難い。呼び込みの看板にはハングル文字と漢字が大書して併記されており、よく見ると英語も小さく書かれている。そしてやはり日本語の看板表記は稀であった。
年間460万人もの韓国人観光客がベトナムを訪問
統計によると2024年にベトナムを訪問した外国人観光客は1760万人。韓国人は460万人で断トツの1位である。以下、2位中国370万人、3位台湾人130万人であり日本人は5位70万人となっている。
なんとベトナム訪問外国人観光客の4人に1人が韓国人となっているのだ。ダナンの大聖堂に韓国人が群れていたのも納得できる。
乱立する韓国紳士御用達カラオケ店“KTV”
12月2日。ダナンの中心を流れるハン川のドラゴン橋を渡り東岸の地区をぶらぶら散歩した。ファムヴァンドン通りのニュータウンのあたりは真新しい小奇麗な建物が次々に建設されていた。広々とした区画に洒落たカラオケの店が散見された。そしてそれらのカラオケ店の看板のハングル文字が目に付いた。
1軒の店に入ると昼間なので準備中だった。マネージャーらしき女性に聞いてみると、韓国人ビジネスマン相手のカラオケ店であった。午後7時以降なら若いベトナム娘が待機していると名刺を渡された。いわゆるKTVという風俗的業態のお店である。フィリピンのマニラ最大の繁華街マビニ通りに林立するKTVの半分以上は、韓国人ビジネスマン御用達であったことを思い出した。
それからハン川沿いに散歩したが、繁華街となっているドラゴン橋付近ではハングル文字の看板が出ているKTVが乱立していた。3階建ての大きな店を覗いてみたら、豪華なナイトクラブのような内装で1階の一部が韓国料理屋となっており料理専用エレベーターで2階、3階のカラオケルームの個室に料理をデリバリーできるようになっていた。
昼下がりの数時間のぶらぶら歩きのなかで、筆者が見かけた韓国系KTVはなんと30軒にもなった。ハン川西岸のダナン中心部の繁華街も併せれば、相当な数の韓国系KTVが営業していることになる。韓国人ビジネスマンの需要がそれほど大きいということであろう。需要と供給の法則である。
