イラクに派兵されて8年もの間、幽閉されていたアメリカ海兵隊の狙撃兵、ニコラス・ブロディが解放されて帰国する。ブロディは、幽閉中に改宗して回教徒になっていた。
妻と娘、息子との再会。その一方で、CIAのエージェントとしてブロディのイラク幽閉時代を探るキャリーは、しだいにお互いにひかれあうようになる。
祖国の英雄として迎えられたブロディは、イラクの諜報機関の指示によって首都ワシントンで、副大統領を含む重要な官僚たちを同時に殺す自爆テロを命じられる。
ブロディは下院議員となり、さらに次期大統領を狙う副大統領から副大統領候補になることを提案されるまでになる。
副大統領と重要閣僚が集まる会合の際に、ビルの外で爆発を起こして警備を混乱させ、ブロディと副大統領らはビルのなかのセーフティ・ルームつまり避難所に閉じこもる。
プロディは爆弾のスイッチをいったんは押したが、故障だった。トイレの中で修理して、再びセーフティ・ルームに戻ったブロディを自爆テロから思いとどまらせたのは、キャリーがブロディの娘に盗聴されない携帯電話を預けて、父に電話するようにうながしたことだった。娘が父の安否を尋ねる声にスイッチを押すことやめたのだ。
息つく暇もない展開
ダブル・エージェントであることがばれたブロディは、逃走するが殺される。そして、キャリーは、ブロディの子どもを身ごもっていた。
精神疾患を抱えながら子育ては難しいと判断して、CIAを退職したキャリーだったが、アメリカを守るために情報を収集しながら、実質的には違法な諜報活動を続ける。
彼女とともに、かつて海外のCIAの拠点で諜報活動をしていた仲間らが団結しながら国家を守ろうとする姿が描かれている。
ドラマの展開は、まさに息つく暇もない。ちょっとした小さなエピソードが、国を揺るがす事態となったり、国を守るチャンスを作ったりするからだ。
筆者が視聴中のseason7は、女性大統領が就任して、選挙戦ではリベラルだった姿勢が権力の座についた瞬間に強硬になる。彼女の周りには、味方がほとんどいない。
キャリーが、違法な諜報活動で集めた情報が、果たして女性大統領を救うだろうか。
『ピーキー・ブラインダーズ』(Netflix配信)
英国・バービンガムを本拠とする暴力団の物語である。下層労働者を中心として19世紀末から20世紀初めにかけて、実在した「ピーキー・ブラインダーズ」を脚色している。
ハンチング帽のへりに剃刀を挟んで、敵の集団と闘うときに切り込んだ逸話を盛り込んでいる。
主役のトミー・シェルビー役には、『オッペンハイマー』(2023年)の演技によって米アカデミー賞主演男優賞を受賞した、キリアン・マーフィー。2013年から22年まで制作・放送。6seasonの計36話が放送されて、世界的な大ヒットとなった。すでに、新season1、2の制作・放送が発表されている。
