試合前から試合後
常に活気づくスタジアム
バックネット裏の座席に備え付けられている特別ラウンジにはバーカウンターやビュッフェがあり、優雅な空間でお酒や料理を楽しみながら試合を観戦できる。一塁側と三塁側に位置するダグアウトクラブシートは選手と同じ目線で、まるで試合に参加しているかのようだ。
仕掛けはそれだけにとどまらない。球場内には世界初となる天然温泉とサウナもある。冒頭のイスラエル人はここで出会った。4階にはホテルも設置されており、グラウンドを見渡せる眺望も壮大だ。
バックネット裏の座席は「DIAMOND CLUB LOUNGE sponsored by ANA」と名付けられ、球場内記者会見場には「MUFG」のロゴがある。スタジアム入出場口にもそれぞれネーミングライツを提供している。もちろん、多くの来場者への認知度向上でもあるが、事業会社であるファイターズ スポーツ&エンターテイメント広報企画部長の酒井恭佑さんは「スタジアム内で使えるアプリから得られるデータ活用や、最新技術の実証実験など事業連携にもつながっている」と解説する。
この日の試合相手は、首位の福岡ソフトバンクホークスという注目の試合。3万人ほどが訪れ、観客席のほとんどを埋め尽くした。
千葉県から訪れた雨宮響さん(21歳)は「ソフトバンクとの3連戦を観たくて、4連休を取った」という。観戦のため、あるいは、エスコンフィールド自体を楽しむために道内外から訪れた観光客や3世代の家族、課外授業として来場した地元小中学生らが席を埋める。台湾からの観光客も多いという。観客席からは「万波、ナイスバッティング」「レイエス打てー!」といった子どもたちの元気な声が飛び交っていた。
試合中も楽しみは尽きない。毎イニング間には、ファイターズガールによるパフォーマンスやスポンサー企業によるプレゼントキャンペーンを展開。観客席の様子が大型ビジョンに映し出され、観客たちの笑顔もはじけていた。
にぎわいは試合終了後も続く。飲食店が並ぶ「七つ星横丁」では、その日の試合映像をモニターで振り返りながら各自の〝反省会〟が開かれた。この日、ファイターズは惜しくも負けたが、客足は遠のかない。東京都から母、祖母と3人で訪れた秋葉愛菜子さん(13歳)は「1日いても楽しみきれなかった。まだ帰りたくないし、またすぐに来たいですね」と笑顔を見せた。
試合前から観戦中、そして試合後にも楽しみが詰め込まれており、時間はあっという間に過ぎていく。
北広島市で「小料理なごみ」を営む長崎和恵さん(47歳)は「試合がない日にも、よくのんびり過ごしに行きます。私にとってはパワースポット。お店のお客様や友人にも会えるので会話も生まれます」と、Fビレッジは地域にとってなくてはならないものとなっている。
