長文の文章には、和歌山県太地町で行われているイルカ漁に対する非難が滔々と記されている。写真やFBサイトの内容からすると、欧米諸国出身の女性とみられるこのユーザーは「2003年のシー・シェパードが暴露するまで日本のイルカ漁は世界的に知られていなかった」とも述べ、SSの熱烈な支持者であることがわかる。
いまも、和歌山県太地町には、SSの活動家が来日し、漁師らへの悪質な嫌がらせが続いている。年々増加傾向にあり、和歌山県警の調べによると、昨年度は100人を突破したという。「イルカに対する残酷で破滅的な殺りくを止めさせるために、われわれは、日本に圧力を与え続けなくてはならない」。SSの宣伝文句のような彼女のメッセージには、太地町の反イルカキャンペーンに加わるためのSSの連絡先まで明記されている。
育児支援の話題にも、「恥を知れ、シンゾウ。イルカ殺しは子供殺しと一緒だ」
「イルカ教の信者」とも揶揄されるユーザーの攻撃メッセージはさらに続く。
ロンドン在住のPeter Baldwinというユーザーは、フランスの言論テロにひっかけて「じゃあ、あなたがたはクジラやイルカに対してのテロはまったく気にしないのか」という。論理の展開が破綻している。
サンパウロ在住のTatiana Lambauerは「どんなにイルカに対しての暴力が行われていることか。恥を知れ!」と容赦ない。女性ユーザーからのメッセージが多いのも特徴だ。
日本国民のためにと、わざわざ自動翻訳で日本語に訳したものの、ほとんど意味が通じない文章を載せる者。ネット上にあふれるイルカ漁、捕鯨批判の動画のURLを添付する者、さらにはスペイン語、フランス語で書き込む者もいる。全体の4割ほどが、クジラ・イルカ関連の投稿である。
翌日、2組の若いお母さんと赤ちゃんの親子と安倍総理が交流するほほえましい写真とともに、育児支援に対する安倍総理の声明が記されたエントリでも、状況は同じだった。
やはり、Peter Baldwinがイルカ漁ネタで口火を切る。執拗なメッセージはもはや病的にさえ映る。低俗な文面やスパムも露見され、メッセージは「日本をボイコットせよ」「恥を知れ、シンゾウ。イルカ殺しは子供殺しと一緒だ」とどんどんエスカレートしていく。