未婚大国ニッポン~“絆”のゆくえ 「まだシングル、ずっとシングル」

2015年7月17日

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“当事者”以外の期待も膨らむ

  こうしたニーズを背景に、ツヴァイでは地方に女性たちを連れていく婚活イベントを開催し、成果を上げているという。どのような女性たちが、イベントに参加するのだろうか。

 この日の参加者を見渡してみると、パッと見た印象では30代のOLが中心。一人で来ている人がほとんどだ。

 会場には、プロジェクターを正面にしてテーブルが5つ並べられ、参加者たちは6人ずつで着席。私も後ろの席に位置づいた。

 壁沿いには、“コの字型”に椅子が並べられており、プロジェクトの関係者と思われるスーツ姿の男性と女性が座っている。参加者よりも多いんじゃないかと思われるその数の多さに、この取り組みの“成果”に対する“当事者”以外の人たちの期待の大きさが感じられた。

 

食品会社からは47都道府県をイメージしたおにぎりが提供された

地方在住を応援する雑誌の伸び

 「皆様、ミライカレッジへようこそ」というかけ声で、7時ちょうどにイベントはスタート。

 会の説明があったあとに、協賛会社による「47都道府県ごとの特徴を生かしたおにぎり」の提供や、各地の自治体から持ち込まれたらしいお酒やドリンクなどの説明があり、その後、ツヴァイの婚活講師による「ミライの作り方」講座へと続いてゆく。

 淡々と進むイベントを横目に、私は同じテーブルにいた女性たちに話しかけた。「このイベントを何で知ったのですか?」

 すると、同じテーブルにいた5人のうちの3人は雑誌『TURNS(ターンズ)』で見たと言う。もう一人はツヴァイの会員で、もう一人については聞きそびれた。

 私はこのときまで知らなかったのだが、移住を応援するこの雑誌は2012年に創刊されていて、発売中のもので13号。今は季刊だが、来年2月からは隔月発売になるという。需要が高まっているのだろう。

 しかし、実際の雑誌を前にしても、独身女性が読んでいるというイメージはあまりわかなかった。

 

移住を真剣に考える独身女性

各地の地酒、ジュース、お菓子も

 ところが斜め前にいた女性は、「私、地方に住みたいんです」と言った。そのために『TURNS』は定期購読をしている。

 「だって、東京は心配で……。この先、子供を産むとしても、首都圏だと震災以来の心配もあるし、できれば西に行きたいんです」

 華美ではないが、お洒落でないというわけでもない。控えめな30代。そんな印象の彼女は移住先を探すために、去年は岡山や鳥取にまで視察に出かけてきたという。

 「友達は岡山に嫁いだのですが、岡山は住みやすいみたいです」

 自治体の受け入れ態勢がしっかりしている町は、移住しやすいようだと彼女は説明した。

 「私も仕事さえ見つかれば、すぐにでも移住をしたいのですが、私の仕事は普通の事務なので、地方ではあまり募集がないんです」

 その真剣さに私は驚いて、さらに質問をしようとしたのだが、ちょうど講座が始まったのでいったん言葉をしまい込んだ。

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