2022年9月28日(水)

地域再生のキーワード

2015年7月30日

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磯山友幸 (いそやま・ともゆき)

ジャーナリスト

千葉商科大学教授(4月から)。1987年日本経済新聞社に入社。フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長などを務め、11年に独立。著書に『2022年、働き方はこうなる』(PHPビジネス新書)など。

 そう語る野池さんが、最も大事だと思っているのが「町並み」だ。「町の魅力を守るには昔ながらの町並みを守っていくことが不可欠」というのである。下町人情は生活が息づく町並みがあって初めて守ることができるというわけだろう。

谷中ぎんざ

 町並みを守るために、野池さんは町会をあげて、古い建物の保存や、高層マンションの建設計画見直しなどを求める活動を担ってきた。そうした長年の地道な活動が、谷中らしさを残すことにつながり、多くの観光客を引き付けるようになった。

 全生庵の幽霊画コレクションのような町の「宝」を持っている地域は全国に少なからずある。展示館を作って公開しているところも多い。メディアで取り上げられればブームに火が点き、一時に大勢の観光客がやってくることも多い。だがブームが去ると忘れ去られてしまうことが少なくない。

 谷中の成功は、宝を生かし、圓朝まつりという町をあげてのイベントを作り上げ、町自体の価値に磨きをかけてきたことだろう。それを町会を中心とする住民たちが絶えず支え続けてきたのである。その結果、町全体の魅力が高まり、内外の多くの人を引き付けている。

(写真:生津勝隆)

  
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◆Wedge2015年8月号より

 

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