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2015年7月30日

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磯山友幸 (いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

1962年東京生まれ。1987年早稲田大学政治経済学部卒業。日本経済新聞で証券部記者、同部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め、2011年3月末で退社、独立。現在、経済政策を中心に政・財・官を幅広く取材、各種メディアに執筆するほか、講演やテレビ出演、勉強会の主宰など幅広く活躍している。オフィシャルHP(http://isoyamatomoyuki.com/)

著書に『2022年、「働き方」はこうなる』(PHPビジネス新書)、『理と情の狭間 大塚家具から考えるコーポレートガバナンス』(日経BP)、『国際会計基準戦争 完結編』(日系BP)、『ブランド王国スイスの秘密』(日経BP)など。共著に『オリンパス症候群 自壊する「日本型」株式会社』(平凡社)、『株主の反乱』(日本経済新聞社)などがある。

早稲田大学政治経済学術院(大学院)非常勤講師、上智大学非常勤講師。ボーイスカウト日本連盟理事。静岡県ふじのくにづくりリーディングアドバイザーも務める。

日経ビジネスオンライン(日経BP)、現代ビジネス(講談社)、フォーサイト(新潮社)、月刊 WEDGE(ウェッジ)、月刊 エルネオス(エルネオス出版)、フジサンケイビジネスアイ(産経新聞社)などに連載コラムなどを持ち、定期執筆している。

 そう語る野池さんが、最も大事だと思っているのが「町並み」だ。「町の魅力を守るには昔ながらの町並みを守っていくことが不可欠」というのである。下町人情は生活が息づく町並みがあって初めて守ることができるというわけだろう。

谷中ぎんざ

 町並みを守るために、野池さんは町会をあげて、古い建物の保存や、高層マンションの建設計画見直しなどを求める活動を担ってきた。そうした長年の地道な活動が、谷中らしさを残すことにつながり、多くの観光客を引き付けるようになった。

 全生庵の幽霊画コレクションのような町の「宝」を持っている地域は全国に少なからずある。展示館を作って公開しているところも多い。メディアで取り上げられればブームに火が点き、一時に大勢の観光客がやってくることも多い。だがブームが去ると忘れ去られてしまうことが少なくない。

 谷中の成功は、宝を生かし、圓朝まつりという町をあげてのイベントを作り上げ、町自体の価値に磨きをかけてきたことだろう。それを町会を中心とする住民たちが絶えず支え続けてきたのである。その結果、町全体の魅力が高まり、内外の多くの人を引き付けている。

(写真:生津勝隆)

  
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◆Wedge2015年8月号より

 

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