●研究者じゃない人生というものを考えたことはありますか?
——正直、それは一度もないな。自分では研究者というよりも学者だと思っているんだけどね。小学生のときに、なにかの本で「高等遊民」って言葉を見つけて、これはいいな、なんとなくこれになりたいと思った。後に学者は高等遊民の一つなんだと知ってからは、それ以外考えなかった。研究者ってふつうは職業研究者でしょ。学者はスカラーで、スクールで語源は「遊び」の意味。なんか生活感ないよね。どうやって稼いでんだこの人っていう学者が昔はいたしね。いまはあまり見かけないけど。自分はそこを目指していますね。まだまだ高等とまではいかないんだけれども。
◎略歴
■長沼毅(ながぬまたけし)
広島大学大学院生物圏科学研究科准教授。1961年生まれ。専門は生物海洋学・微生物生態学。砂漠、南極、地底など、極限環境に生きる生物を探して地球を駆け巡る。
*次回更新予定日は、11月30日(月)です。
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