2024年4月20日(土)

古希バックパッカー海外放浪記

2016年5月8日

11月24日 M氏へ 「プノンペンの安宿にて蚊に刺されながら」

情熱大陸トラック野郎ミゲル君とホステルのオーナーの老人

 海外放浪していると、いろんな変わった人間に会いますがプノンペンでも何人か遭遇。オランダ人、ミゲル君、36歳。お母さんなる人は現在74歳、実は養母でありエルサルバドル生まれのミゲル君を生後すぐに養子として引き取った。彼女は国際的石油メジャーのロイヤルダッチシェルの幹部社員でミゲル君が子供の時はアルゼンチンなど南米諸国で勤務。

 それでミゲル君はスペイン語をマスター。中学になると名門のイギリスの寄宿学校に入れられてエリート教育を受けるが、彼は机上の勉強が嫌になり15歳の時に年齢を偽り船乗りに。多国籍クルーのコンテナ船で数年修行。その後、報酬の高い漁船に乗り組み西アフリカ沖でイカ漁などを経験。さらなる冒険をめざして日本の捕鯨船に乗って南極へ。

 20歳ころに陸に上がり、長距離トラックのドライバーに。オランダを拠点に北はシベリア、東は中国、南はケープタウンと、ユーラシア大陸・アフリカ大陸を縦横に走るトラック・ドライバーは最高に自由で楽しくてプロとして誇りを持っていると。しかし環境規制や各国の免許制度変更などにより個人事業主のトラック・ドライバーは次第に活動が難しくなりつつあると。ミゲルは友人と共同経営で自分のデコトラを保有している。

 ドライバーで東奔西走している間に二人の女性と暮らして合計4人の子供が生まれ、彼女たちが子供を育てており彼は養育費を送っている。現在はベラルーシ人の恋人がおり、今夏はアジアで一緒に休暇を過ごす予定。

 プノンペンに長逗留しているのは欧州の友人とカンボジアでソーラー発電事業を立ち上げるためだと。明るく人好きのするミゲル君とビールを飲みながら、こんな話を聞いていると世界が広く感じます。余談まで。


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