田部康喜のTV読本

2016年2月26日

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田部康喜 (たべ・こうき)

コラムニスト

福島県会津若松市生まれ。幼少時代から大学卒業まで、仙台市で暮らす。朝日新聞記者、朝日ジャーナル編集部員、論説委員などを経て、ソフトバンク広報室長に就任。社内ベンチャーで電子配信会社を設立、取締役会長。2012年春に独立、シンクタンク代表。2015年10月から東日本国際大学客員教授として地域振興政策を研究、同大・地域振興戦略研究所副所長を兼務。

 第6話(2月17日)では、火事の現場で、子どもの写真をみつけて、渚は「ママのところへ行かせて!」と叫んで失神する。

 焼け跡から、男の死体がみつかり、この家で一人暮らしをしている荒木夏子(酒井美紀)が救い出される。

俳優としての才能みせるDAIGO

 「ヒガンバナ」はシリーズを貫く縦糸として、渚と彼女につきまとうフリージャーナリストの菊池謙人(DAIGO)の物語が綴られていく。

 バラエティー番組の常連であり、北川景子の夫として北川ファンの羨望をかった、DAIGOが俳優としての才能をみせている。北川景子の夫から、DAIGOの妻の北川へと、その評価が変わっていくのかもしれない。女優と男優の関係ではそうしたことがあるものだ。

 渚は子どものころ刑事の父親とともに雪の降る日に、菊池(DAIGO)の父親が経営する中小企業のもとを訪れた。渚の父はDAIGOの父親に刺殺される。

 その時に、渚は「感応」する力を得たのである。

 雪道を逃げてくる渚を受け止めたのが、「ヒガンバナ」の課長である瀬川(大地真央)である。

そして、その時に渚が叫んだ言葉が、「ママのところへ行かせて!」であった。今回の事件の場で「感応」した言葉と同じであった。

 捜査を進めるなかで、火事の現場で死んだ男性は、菊池(DAIGO)の父であることがわかる。そして、現場に残されていた包丁についた血液は、菊池のものであった。

 菊池には週刊誌の編集部にいたというアリバイがあった。事件は心中事件として一応の幕を下ろす。

 「ヒガンバナ」は、チームのメンバーがそれぞれ個性的に描かれている。観客はそれぞれに愛着を感じるのではないか。韓国の女性グループKARAの元メンバーである知英は、ネイティブともいえる日本語で確実にドラマの女優として成長している。

 カンヌ映画祭などで高い評価を得た、是枝裕和監督の「誰も知らない」(2004年)で、子育てを放棄する母親役を演じたYOUは、息子と二人暮らしで捜査に従事する。

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