世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2016年4月18日

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世界を不安定化させた張本人はオバマか

 オバマ発言の内容については、軍事的な介入への消極姿勢と米国の力の限界への認識が強すぎて、それが結果として、軍事不介入主義、米国の役割の縮小・放棄に傾いた政策につながったと思われます。オバマはそのことについて何ら反省しておらず、正しかったと考えています。オバマ政権の米例外主義の放棄、普通の国路線が、世界を不安定化した面があったように思います。イグネイシャスの意見に賛成です。

 あるべき戦略目標とそれを遂行する能力の間には、適切なバランスが要ります。これを確保することは極めて難しいです。

 今のプーチンのように力に見合わない戦略目標を追求しているといずれ行き詰まります。今回のシリアからの撤退は泥沼を避けた良い政策でしょう。自己の力を過大評価したうえでの政策展開は危険です。

 同じように自己を過少評価した政策は不必要に影響力を失わせます。米国のような国の場合、世界の安定や国益の阻害にもつながります。オバマには、自己の力に見合わない消極策で米国の影響力を減少させ、世界をイアン・ブレマーがいう『「Gゼロ」後の世界』のようなものにした面があります。

  
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