須走口5合目の標高は1970メートル。須走口の第3駐車場から御殿場口方面に進むと、徒歩で20分〜30分ほどで滝まで行くことができる。
標識とガイド用ロープをたどって進むと、しばらくは灌木の林地帯である。
林を抜けると砂場の斜面になる。ここをトラバースすると程なく「まぼろしの滝」に到着する。
進行方向を分断する形で突然口を開けた沢には、美しい富士の雪解け水が流れ滝を作っていた。前日の雨と気温の上昇から十分な水量があるように見えたが、この日のピークは1時間前の14:00頃だったようだ。しかし、富士山において水の流れる音を聞くこと自体が初めての経験であり、傾いた太陽が富士の残雪を輝かせ、山体を滑り落ちる水の流れはまるで光の川のようで、まさしく神秘的な光景だった。
我々が行った時はまだ緑も少なかったが、5月末に近づくと草木も緑になりより美しくなるのではないかと思う。ただ、今年は暖冬の影響で雪が少なく、また雪解けのペースも速いらしいので、ご覧になりたい方は少し早めの時期にお出かけしたほうがよいかもしれない。
【まぼろしの滝 参考サイト】
小山町観光情報サイト
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。