そしてもう一つが、GetaroundやRelayRidesなどに代表される「C2Cカーシェアリング(Consumer to Consumer、以下、C2Cシェア)」というカテゴリーのシェアリングサービスである。
ライドシェアは、自家用車を持つ消費者が、空き時間などを利用して「ドライバーとなる」サービスだが、C2Cシェアは、自分が車を使わない時間に、「他の消費者に車を貸す」というサービスだ。
C2Cシェアの代表的なサービスであるGetaroundは、10年の創業で現在会員20万人。利用方法はBMWのReachNowと似ており、アプリから近くの車を探し、スマホから予約、すぐに利用できる(下のスマホ画面参照)。利用は1時間単位で、1時間5ドル(約550円)となっている。
ほとんどの自家用車は、1日あたり22時間は駐車場に止まったまま使用されていない。C2Cシェアを使うことで、自分が車を使わない時間でお金を稼ぐことができ、毎月のローンや保険にかかる費用を全てまかなってしまうという自動車オーナーも多く出ているという。
大手企業とスタートアップ
加速する投資と提携
(写真・MASATAKA NAMAZU)
大きく変わりつつある自動車業界において、スタートアップ(ベンチャー企業)への投資やパートナーシップの動きも活発になっている。
最近、最も活発な動きを見せているのがGMだ。1月には、ライドシェア大手Lyftに5億ドル(約550億円)の投資を実行。Lyftと共同で、テキサス州オースチンで自動運転車によるライドシェアを開始する計画があることを発表している。
そしてその直後に、サービスを閉鎖したライドシェア企業Sidecarの技術資産と人材を買収。3月には、自動運転技術スタートアップのCruiseを、10億ドル(約1100億円)とも言われる金額で買収することを発表している。