『雨に歌えば♬』、欧米人恐るべし
ル・ピュイの街を出て一時間も歩くと牧草地が続く丘陵地帯となる
4月25日 大聖堂を出発して数時間もしないうちに30数人いた巡礼者達は誰も見えなくなってしまった。ザックを担いで上り下りのある田舎道を歩くと欧米巡礼者達に全くかなわない。
彼らは体力的に逞しいが精神的にも強靭である。昼頃から冷たい霧雨となり100円ショップで買ってきたビニール合羽をかぶり、必死の形相で歩いていたら、先行していたフランス人中高年男女一行が林の陰でピクニックシートを広げてランチをしているところに遭遇。冷たい霧雨の中、彼らは半袖・半ズボンのままである。陽気に冗談を飛ばしながらハムやサラミを切ったりトマトやレタスでサラダを作ったりしている。
雨風をものともせず延々と歩くというのは狩猟民族のDNAでありゲルマン民族の大移動以来培われてきた文化なのであろう。
初日のTollodeの巡礼宿。筑後100年の重厚な石造りの農家を改装したもの
初日の歩行距離は9.4km
しとしと氷雨の中、午後3時過ぎにTollodeという集落に到着。巡礼宿の2段ベッドが並ぶ大部屋で夕食・朝食付きで22ユーロ也。正味3時間半歩いて走行距離は9.4km。先は長い。
⇒第2回に続く
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