バックパッカー旅そのものが悟りへの道か
一直線に伸びる運河。運河の左側の小道が巡礼道になっている
小柄で大人しそうな性格に似合わずインド、ネパール、バングラディッシュなど中央アジアとかハードな国々を歩いており秘境・辺境が好きだという。
言葉が全く通じない現地の人達と身振り手振りでコミュニケーションしながらお互いにニコニコと笑顔で過ごすのが至福のひと時であり無上の歓びを感じるという。中央アジアの砂漠やインドネシアのジャングルで現地人が料理した素朴な料理を一緒に食べていると家族になったような幸せを感じるという。
アヤちゃんは「巡礼は歩くのが大変だけど素晴らしい自然や人との出会いがあって毎日幸せを感じています」と穏やかに物語る。身の回りに存在する全てをあるがままに受け容れて慈しみ感謝するというというのはキリストやお釈迦さまが説いている“理想の境地”そのものではないか。
私などは巡礼行の大半の時間は荷物が重いだの足腰が痛いだの天気が悪いだのと心の中で文句ばかり並べている。宿に入ればシャワーが冷たいとかベッドが汚いとか不満だらけである。アヤちゃんの“心の境地”は私のような凡俗には到達できない世界であると思った。
(写真左)Montcuqの街並み(写真右)Montcuqへ向かう途中の小さなチャペル。
エスペレの慈善宿の人々
5月20日 この日はレスカペーデ(L’Escapade)からモアサック(Moissac)経由で運河やガロンヌ川沿いの平坦な道を23kmを踏破してエスペレ(Espalais)の慈善宿に投宿。全員で夕食の準備。夕食のテーブルを囲んだ人達とはその後も何度か出会うことになった。