定年バックパッカー海外放浪記

2016年8月21日

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 数日後に城壁で囲まれた中世からの小都市コンドム(Condom)のストリート・マーケットで偶然再会。ボーイフレンドはこの地方独自の食材探しに夢中である。エレンは「彼と将来レストランを開くのが二人の夢なの」と恥ずかしそうに言った。

 欧米では高校を卒業したら子供は家を出て独立するという。エレンにとりサンチアゴ巡礼は自分の未来を見つめる時間なのであろう。

注)gap year:高校や大学を卒業してから一年間旅行したりして、それから進学・就職することを指す言葉らしい。欧米では一般的のようであり、バックパッカー旅行をしていると頻繁にこうした若者に出会う。

運河に係留されているハウスボート

永遠の理想、エリアス

 エスペレの慈善宿で同部屋になったスイス人の大学生エリアス。エリアスとは道中何度も会うことになり不思議な縁を感じた。彼は人種的には黒人系であるが複雑な生い立ちである。ベトナム人の母親と米国黒人兵の間に生まれたが、物心つく前にスイス人の両親に引き取られスイスで教育を受けて育った。しかしそんな複雑な出自をまったく感じさせない絵に描いたような“明るい好青年”である。

 エリアスはスイスの大学の寮からテント・寝袋など18kgの荷物を背負って一日平均40km歩いてきた。見るからに頑強な体格である。彼は気に入った場所ではテントを張って数日過ごしたりして気儘に歩いている。

モアサックの町を流れる運河(canal)

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