WEDGE REPORT

2016年6月26日

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市場の8割はARが占める

 パネルディスカッションの中で紹介されたデジ・キャピタル社による今後の市場成長予測によると、2020年に1500億ドル規模に成長する仮想現実市場の、8割近くがARとなる。

 レインハート氏はこの数字はあくまで予測である、としながらも「商業利用としてはミックス・リアリティであるARの需要が高まるだろう」と考える。この分野ではマジック・リープのほかマクロソフトのホロレンズ、ODGなどの企業が中心となる。例えば軍事利用としては軍隊の演習の際に仮想敵が実際に存在するかのようにホログラムで現れる、職業訓練でも実際の職務に近いことを現実の環境の中で試せる、などの利用法が考えられる。またミックス・リアリティはVRとARを切り替えることも可能で、最終的にはこの形態が最もポピュラーになるとも考えられている。

 IDEASではNASAのために開発された、火星の地表探索のVRのプレゼンテーションも行われた。まだ「現実感」という点では完成度が高いとは言えないが、商業利用では実際に仮想現実の中を自分の足で歩く、地表の凹凸を感じられる、というプログラムも開発されている。

 果たして予想通り、2020年にはVR、AR市場がテレビ業界を抜いて映像として最も一般的なものになるのか。米では映像配信会社のHuluがオキュラス・リフト・ヘッドセットに対応したVRアプリを発表して話題となった。これまで3D映像のテレビはあったが、テレビドラマがVRで配信となるのは初めてとなる。フェイスブックのオキュラスへの投資も、将来のオリジナルビデオ配信を念頭に入れてのことだ。

 まずはエンターテイメントの世界でVR、ARが主流となり、その後様々なビジネスへと広がりを見せれば、1500億ドルの市場規模の実現は思ったより早く達成できるかもしれない。

  
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