頑張り屋の韓国娘アビーはマンハッタンを目指して
6月30日 Melideへの山道で東洋系の少女を見かけた。欧米系青年と歩いているが小柄な彼女が長身の青年に負けじと必死で歩いているように見えた。聖地サンチアゴを過ぎて更にスペイン最西端のFinistera岬を目指して歩いていた7月6日にカフェで休憩していた彼女に遭遇した。
彼女、韓国娘アビーは韓国の大学を卒業したが就職先が見つからず親戚を頼って渡米。西海岸の大学に籍を置いて夏休みには企業でインターンをしながら就職先を探した。紆余曲折を経て東海岸のボルチモアにある大手日系衣料品チェーンの店で仮雇の職を得たという。ここで休日返上、サービス残業も我慢して必死で正規雇用のポジションを得るべく働いたという。
仮雇でスタートしてから4年目の今年。27歳になったアビーはマンハッタンにある店のフロア・マネージャーのポジションを提示されたという。マネージャーとは名前ばかりで少人数で売上ノルマを達成するために残業時間も無制限に近いことも覚悟しており、一か月後にはマンハッタンに転勤するという。それしか米国で成功する道がないと自分に言い聞かせているようであった。
⇒第20回に続く
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