報道にはすべて裏がある

2016年12月1日

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 さらに11月30日付の両紙ともに社説でこの問題を取り上げた。『琉球新報』は、SACO合意を認める知事の姿勢を非難した。

 「辺野古新基地と北部訓練場の新たなヘリパッドを連動させた北部の基地強化がSACO合意の狙いだ。欺瞞に満ちたSACO合意を批判し、辺野古新基地とヘリパッド新設に反対を政府に突き付けることが知事の取るべき態度だ」

 地元紙の激しい知事批判のトーンに慌てた知事の意を受けてであろう。沖縄県の幹部によると、11月30日になって両紙の記者と安慶田光男副知事が話し合いをしたという。「なぜあんなトーンの記事になるのか。知事は公約を違反したわけではない」

 そう言って安慶田副知事は、両紙の批判のトーンを下げようと必死だったそうだ。

なぜこのタイミングでの発言だったのか?

 なぜこのタイミングで、翁長知事があのような発言をしたのか。予算編成の時期に政府側をあまり刺激するような発言をしたくなかったのではないか、というのが、県の職員らのおおかたの見方だ。

 だが、前出の県幹部はこう懸念する。

 「批判の激しさに、知事が公に『会見での発言は誤解だった。高江には断固反対する』とアナウンスし直すようなことになれば、地元紙に屈したも同然ということになる。そうなれば、基地問題で政府との対決路線をいっそう強めていくことにもつながる」

 さしあたって焦点は、12月20日に予定されている北部訓練場の返還式典に知事が出席するかどうか。まだ明らかにされていなが、今回、地元紙に叩かれたことで、なおのこと出席しづらくなったのではないかとの声も聞こえてくる。翁長氏はどう出るのか。

  
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