わき役陣も魅力的な人物像に仕上がっている。若手の柳楽優弥(やぎら・ゆうや)は、是枝裕和監督の映画「誰も知らない」(2004年)において、当時14歳でカンヌ国際映画祭の史上最年少の男優賞を獲得している。最近では、宮藤官九郎脚本の「ゆとりですがなにか」(日本テレビ・2016年)で、有名中学に首席合格しながら落ちこぼれて風俗店を営む道上まりぶ役が印象に残る。
担任として手を焼く女生徒役・礼美の石井杏奈は、成島出監督の映画「ソロモンの偽証」(2015年)において、事件の重要なカギを握る三宅樹理役で女優としての存在を現した。
優れたドラマは世相を反映し、ミステリーのような味わいを持っているものである。今回の井上由美子の脚本には期待できそうだ。
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