定年バックパッカー海外放浪記

2017年2月5日

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高野凌 (たかの りょう)

定年バックパッカー

1953年、横浜生まれ。神奈川県出身。大学卒業後は商社、メーカー勤務を経て2013年定年退職。2014年春から海外放浪生活を始める。放浪歴は地中海、韓国、インドシナ半島、インドネシア、サンチアゴ巡礼など。サラリーマン時代は主として海外業務に従事。ニューヨーク、テヘラン、北京にて海外駐在を経験。身長170センチ、57キロ。獅子座。A型。現在2人のご子息は独立し、夫人との2人暮らし。孫1人。

 私は「韓国では、朝鮮戦争以降当時朴正煕大統領の下で韓国政府が米軍兵士のために国家が慰安所を設置して、多くの韓国人女性が働いていたこともある。戦争中の日本軍における慰安婦問題と戦後における韓国の娼婦の問題は、本質的には変わらないと思う」と指摘した。

 ダイアナは「戦争中の慰安婦問題は、朝鮮人少女たちが日本の植民地支配の下にあったという点で本質的に異なるわ。日本の統治下では、日本人と朝鮮人は法的にも、社会的にも異なる扱いを受けていたの。だから日本人慰安婦と朝鮮人慰安婦が、全く対等で平等の扱いを受けていたとは思えない」と続けた。

ヤンゴンの雑踏でダイアナ嬢と涙の別れ
ホステルのスタッフと凝りもせずチャラチャラするオジサン

 ダイアナはあくまで客観的に捉えており、「慰安婦問題の真実は、韓国側説明と日本側説明の間のどこかにあると思うわ。これだけ解釈が乖離していると、いずれかが100%正しいということはあり得ないように思う」と冷静に結論。

 さらにダイアナは、「そもそも日本の朝鮮統治の問題点は、日本が朝鮮人と朝鮮文化を全く認めず日本に同化させようとしたことよ。朝鮮語を禁止して日本語や創氏改名を強制した。朝鮮人の人間性を全否定した酷い行為だわ。欧米の植民地でもそんなことはしなかったわ。従軍慰安婦問題も人間性を否定された少女たちの悲劇であると解釈できる」

 単に反日教育の内容をステレオタイプに妄信しているような“ふつう”の韓国人と異なり、外国育ちで客観的視点を持って論理的思考力のあるダイアナのような人間との歴史問題討論は一筋縄では行かない。

 近年は韓国だけでなく、中国も従軍慰安婦問題を持ち出して欧米先進国向けに非人道的人権蹂躙問題であるとして、声高に喧伝している。中韓は「ドイツはナチスの行為を誠心誠意反省したが、ホローコーストと同様の残虐行為をしたのに日本政府は責任回避している」という、プロバガンダを全世界に拡大展開している。

 これから日本政府は、ダイアナよりも数段厳格な人権意識と論理思考を持った欧米各国を説得しなければならないが、それだけの論陣を張れる人材が外務省にいるのであろうか。

⇒第5回に続く

  
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