WEDGE REPORT

2017年1月31日

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中西 享 (なかにし・とおる)

経済ジャーナリスト

1948年岡山県生まれ。72年共同通信社に入社。88年から91年までニューヨーク特派員、経済分野を取材し、編集委員を経て2010年に退社。現在は経済ジャーナリスト。著書は「ジャパンマネーの奔流―ニューヨーク・東京・ロンドンの24時間」(1987年、ダイヤモンド社)、「日本買い 外資は何を狙っているか」(2005年、PHP研究所)など。

操作ボタンの統一

 TOTOはかつて国内に温水便座の普及をしようと、「おしりだって洗ってほしい」という奇抜なテレビCMを1982年に使った。このCMが評判を呼んだこともあってこれ以後、日本で急速に普及していった。しかし、「トイレ文化」が国によって様々な海外では、CMが当たったくらいで普及するほど簡単にはいかない。中国ではかつて有名女優をCMに使ったことがあるが、期待したほどの効果はなかったという。今後はショールームでの展示、各種のメディアを使ったPRなどあらゆる機会を通じて温水洗浄便座の便利さを知って、体験してもらうことが必要になる。

 その中で年初にトイレ機器メーカーの業界団体「日本レストルーム工業会」(会長は喜多村円TOTO社長)が温水便座の「おしり洗浄」などを表す8種類の操作ボタンのピクトグラム(絵記号)を統一すると発表した。これまでメーカーによって表示がバラバラだったため、外国人観光客から「分かりにくい」といった声はあったためだ。統一した絵記号は、便器洗浄(大)、便器洗浄(小)、ビデ洗浄、便座開閉、乾燥などで、直線的なシンプルなデザインになっている。17年度からの新製品に適用し、国際標準化を目指すという。日本製品は国際標準化では遅れをとることが多いので、日本がリードしてきた温水洗浄便座では日本が中心となって標準化を進めるべきだろう。操作ボタンの統一により、トイレでの「おもてなし」が外国人に理解されれば、普及に弾みがつくことになりそうだ。

  
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