低下するフリン将軍の評価
このバノン氏の上昇ぶりに反して、国家安全保障問題担当のフリン補佐官の評判は落ちる一方のようだ。本人自身の調整力や統率力の欠如が次第に露呈されている上、ホワイトハウスのスタッフに入れた息子のマイケルも失敗続きでトランプ氏の不興を買っている。
フリン補佐官は27日、トランプ氏とメイ首相との会談で、プーチン・ロシア大統領との会談日程に言及があった際、メイ首相にプーチン氏の癖などを長々としゃべり、トランプ氏が苛立ちを示したという。その場の空気を読めない欠点も目立ち始めているようだ。
米紙によると、マティス国防長官とポンペオ中央情報局(CIA)長官が2週間前、国務長官に指名されたティラーソン氏と会談することになり、フリン補佐官も招かれた。しかしフリン補佐官は結局現れず、会談では同補佐官の言動に関しての懸念が話題に上ったという。
フリン補佐官の国防総省での最終階級は3つ星の中将。しかしマティス国防長官やケリー国土安全保障長官は4つ星の大将で、この階級に劣等感を抱いているのではないかとも言われる。しかし今のところ、バノン氏がフリン補佐官を擁護しており、2人の関係は悪くないという。この関係にひびが入るようなことがあれば、フリン補佐官の更迭もあり得るかもしれない。ホワイトハウスの人間もようから目が離せない。
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