店で働いていた小雪に、丸井からSNSで店の近くにいることを知らされる。駆け出す小雪。しょげかえった様子で待つ丸井だった。
丸井 「ごめん。きちゃった。旅行のドタキャンを直接謝りたくて」
小雪 「そんなことじゃない。おこっているとかじゃなくて。こんな関係やめたほうがいいですよね」
小雪 「子どもがいるなんて聞いてない」
丸井 「子どもがいるといったら付き合ってくれないと思って」
小雪 「ガキみたいなこといわないでよ」
丸井 「ガキみたいな小雪さんが好きなんだ」
丸井の胸に飛び込んで唇を合わせる小雪。
「バカ、うそつき、大嫌い」
そしてふたりは抱き合うのだった。小雪の後を追ってふたりの様子を見ていた香は、スマホを取り出して、SNSをみる。返信しようかと書き始めるが、思い直して文字を消していく。
「逃げ道がなかったら生きていけない」
倫子は、スーパーで買い物をするときに出会ったバーを経営する、奥田(速水もこみち)と恋に落ちる。脚本家としては「恋のシーズン」と題するドラマが最終的に落とされ、代わりの脚本家が急病になったために、続編を書くコンペにも落とされた。
奥田とのデートで舞い上がった倫子が偶然、KEYと出会う。
KEY 「あきらめるの?脚本家になるの」
倫子 「あきらめるのもなにも、オファーがなければおしまいなの」
KEY 「逃げるんだ」
倫子 「年上の女を傷つけて楽しい?正論はダメージが大きいんだよ。私だってもっと楽に生きたい。
見つけた、真剣に付き合いたい人。どん詰まったときに救世主みたいな人が現れた。どこにも逃げ道がなかったら生きていけない」
倫子が去って、残されたKEYはつぶやく。「逃げ道か」と。彼には、逃げ道になった過去があったのである。