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田部康喜のTV読本

2017年2月22日

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田部康喜 (たべ・こうき)

コラムニスト

福島県会津若松市生まれ。幼少時代から大学卒業まで、仙台市で暮らす。朝日新聞記者、朝日ジャーナル編集部員、論説委員などを経て、ソフトバンク広報室長に就任。社内ベンチャーで電子配信会社を設立、取締役会長。2012年春に独立、シンクタンク代表。2015年10月から東日本国際大学客員教授として地域振興政策を研究、同大・地域振興戦略研究所副所長を兼務。

 店で働いていた小雪に、丸井からSNSで店の近くにいることを知らされる。駆け出す小雪。しょげかえった様子で待つ丸井だった。

丸井 「ごめん。きちゃった。旅行のドタキャンを直接謝りたくて」
小雪 「そんなことじゃない。おこっているとかじゃなくて。こんな関係やめたほうがいいですよね」

小雪 「子どもがいるなんて聞いてない」
丸井 「子どもがいるといったら付き合ってくれないと思って」
小雪 「ガキみたいなこといわないでよ」
丸井 「ガキみたいな小雪さんが好きなんだ」

 丸井の胸に飛び込んで唇を合わせる小雪。

 「バカ、うそつき、大嫌い」

 そしてふたりは抱き合うのだった。小雪の後を追ってふたりの様子を見ていた香は、スマホを取り出して、SNSをみる。返信しようかと書き始めるが、思い直して文字を消していく。

「逃げ道がなかったら生きていけない」

 倫子は、スーパーで買い物をするときに出会ったバーを経営する、奥田(速水もこみち)と恋に落ちる。脚本家としては「恋のシーズン」と題するドラマが最終的に落とされ、代わりの脚本家が急病になったために、続編を書くコンペにも落とされた。

 奥田とのデートで舞い上がった倫子が偶然、KEYと出会う。

KEY 「あきらめるの?脚本家になるの」
倫子  「あきらめるのもなにも、オファーがなければおしまいなの」

KEY 「逃げるんだ」
倫子 「年上の女を傷つけて楽しい?正論はダメージが大きいんだよ。私だってもっと楽に生きたい。
   見つけた、真剣に付き合いたい人。どん詰まったときに救世主みたいな人が現れた。どこにも逃げ道がなかったら生きていけない」

 倫子が去って、残されたKEYはつぶやく。「逃げ道か」と。彼には、逃げ道になった過去があったのである。

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