マーケット・エコノミストは拙速に判断を変える
経済指標は振れるので、景気を見る上では、毎回の発表に一喜一憂しないことが重要です。何カ月分かの経済指標をじっくり眺めて、大きな景気の流れを読み取ることが重要です。そこで、予想屋は、じっくり腰を据えて景気を観察します。
一方で、マーケット・エコノミストは、判断の変更が実に素早いです。これがマーケット・エコノミストの特徴の二つ目です。経済指標が発表されるたびに、言うことが大きく変わったりします。そこで、我々は彼らのことを「雨が降れば洪水を、止めば水不足を心配する人々」と呼んだりします。
これは彼らの顧客が市場関係者だからであって、経済指標が発表されるたびに株価等が大きく変動するのに「一喜一憂せずに」などと言っていては、顧客が離れていってしまうからです。彼らには彼らの事情があるのです。
もっとも、彼らに「予想屋は慎重すぎる。堤防が決壊してから洪水が心配だと言われても間に合わない」と言われると腹が立ちますが(笑)。
我々予想屋が、どのように景気を予想しているのかは、次回記すことにしましょう。4つ目の「止まった時計」については、すでに『破滅シナリオ論者はなぜマスコミに出演しつづけられるのか』を記しましたので、併せて御覧いただければ幸いです。
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