EV優遇政策が撤廃される可能性
唯一の懸念は、モデル3やボルト登場により盛り上がりかけているEV市場に水を差す動きがあることだ。まず連邦政府だが、EPAの規制緩和と共にこれまでのEV優遇政策が撤廃される可能性が高い。現在一台7500ドルの税制優遇による実質的なインセンティブがなくなれば、EVを購入するメリットが減る。また、カリフォルニア州は3月29日、EVオーナーに対し年間100ドルの「道路使用税」徴収に踏み切る法案を提出した。道路補修費は主にガソリン税が使われるが、ガソリンを使わないEVもまた公共道路を使用する点では同じ、という観点から導入が目指されている。
これが安価なEV販売、EV大量生産にどのような影響を与えることになるのか。2030年には州内で販売される車の4割を無公害車に、という目標を掲げるカリフォルニア州だが、そのためのインフラ整備、道路整備の財源をどこから持ってくるのかという課題もあり、今後の連邦政府、州政府、そしてメーカーの駆け引きが盛んになりそうだ。
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