WEDGE REPORT

2017年4月10日

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斎藤 彰 (さいとう・あきら)

ジャーナリスト、元読売新聞アメリカ総局長

1966年早稲田大学卒業。68年米カリフォルニア州立大学バークレー校大学院修士課程修了、70年読売新聞入社。ワシントン常駐特派員を2度務めた後、アメリカ総局長、東京本社取締役調査研究本部長などを歴任。近著に『中国VSアメリカ』『アメリカはカムバックする!』(いずれもウェッジ)がある。

ウォーターゲート事件どころではない大疑獄

 ケルナー氏は、長年、共和党弁護士を務めてきた大物弁護士だが、昨年の大統領選では徹底的にトランプ氏を批判し、一時は民主、共和両党のいずれにもくみしない第3政党のエバン・マクマリン候補を支持した。#NeverTrump の見出しを掲げた自らのツイッターでは、トランプ氏にこれまで拒否してきた税申告内容の公表を執ように迫り「勝ち負けには関係なく彼の選択は道徳的にも許容できない」などと舌鋒鋭くこきおろしてきている。

 米大統領選挙期間中に、ロシア側と何らかの接触があったことが判明しているトランプ陣営の要人としては、フリン氏のほかに、ジェフ・セッションズ現司法長官、トランプ氏の娘イバンカさんの夫でホワイトハウス上級顧問を務めるジャレッド・クシュナー氏らがおり、この二人もロシアの駐米大使と会談した事実を認めている。クシュナー氏はさらに、選挙後の政権移行期間中の昨年12月、プーチン大統領と密接な関係のあるロシアの銀行会長とも接触したことが明らかになっている。

 “ロシアゲート”疑惑については、これまでのFBI、CIAなどの捜査で、ロシア情報機関が米大統領選挙期間中に、プーチン大統領指示の下、“犬猿の仲”とうわさされるヒラリー・クリントン民主党候補追い落としを目的とした対米情報工作を仕掛けたことが確認されている。そしてもし、今後の捜査そして議会調査の進展具合で、トランプ氏側近がこの工作に加担していた疑いが濃厚になれば、「国家反逆罪」という、ウォーターゲート事件どころではない大疑獄になりかねず、米メディアの関心もじわじわと高まる一方だ。

  
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