定年バックパッカー海外放浪記

2017年10月1日

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高野凌 (たかの りょう)

定年バックパッカー

1953年、横浜生まれ。神奈川県出身。大学卒業後は商社、メーカー勤務を経て2013年定年退職。2014年春から海外放浪生活を始める。放浪歴は地中海、韓国、インドシナ半島、インドネシア、サンチアゴ巡礼など。サラリーマン時代は主として海外業務に従事。ニューヨーク、テヘラン、北京にて海外駐在を経験。身長170センチ、57キロ。獅子座。A型。現在2人のご子息は独立し、夫人との2人暮らし。孫1人。

欧米系バックパッカーの宿選び

 中心地である小さな湖を囲む村落まで2キロほど歩く。大柄で元気な3人は大きなリュックを背負ってどんどん歩いてゆく。ナコでも観光客目当てにホテルやゲストハウスが何軒も建設されていた。村には十数軒ほどの宿屋があるようなので順番にチェックしてゆく。概して欧米系バックパッカーは値段にうるさい。またベッドのクッション、シーツ類の洗濯状態、トイレやシャワーなどを詳しくチェックする。

7月末にはヒマラヤ山脈は西からのモンスーンに覆われ始めた

 結局全ての宿屋をチェックしてコストパフォーマンス的にベストな2軒に絞り込み最終価格交渉の結果、やや古いが見晴らしの良い宿屋に決定。ドミトリー(大部屋)はなかったので2人部屋を2部屋借りることになった。結局1人当たり1泊400ルピー(≒700円)でそれほど安くはならなかったが眺めの良いバルコニーが気に入った。

インドでは屋根、石垣など平らなところに洗濯ものを並べて干している

現代西洋人から見た“インド的お見合い結婚”

 4人で停電中の食堂で蝋燭の灯りで夕食をしたあと女子部屋に集まりおしゃべりした。3人はベジタリアンで瞑想が大好きで酒も飲まないのでインド旅は安上がりで快適という。3人ともインドで何度も長期滞在している。

 インド人の結婚式の話で盛り上がった。そもそもインドでは未だに見合い結婚(arranged marriage)が大多数だが、欧米女子には想像すらできないという。彼女たちの常識では男と交際して一緒に暮らしてそれから結婚するべき相手か否かがやっと判断できるのだそうだ。「一回会っただけの男と結婚するのは、どんな会社か知らないで一つの会社に全財産を株式投資するのと同じようなもの。あまりにも危険なギャンブルだわ」と断じた。

ジャガイモの入った袋を運ぶカルパの村の女性

 エレーナが参加したインドの結婚式では宴会の途中で花婿が逃げたという事件があったという。それほど見合い結婚にはリスクが伴うとエレーナは力説。またカタリーナによるとインドの結婚式では男たちだけで一晩中大酒を飲むという習慣があるという。英国の”bachelor party”を模したものという説があるがカタリーナによるとそれは違うとのこと。花婿が見ず知らずの好きでもない女と結婚することを悲観してやけ酒を飲むということが習慣化したものだと自説を展開した。

インド男子はナルシスト

 エレーナとカタリーナによるとインド男子は滑稽なくらい自分の外見を気にするという。まず鏡を熱心に見て延々と点検するという。特にヘヤースタイルや髭へのこだわりは半端ではないという。「男同士で髪型や髭を褒め合うのもインド男子特有で気持ち悪い」とのご指摘。あるホームパーティーで久しぶりに故郷に戻った息子を父親が抱擁したあとで「俺の自慢の息子だ。どうだい、この髭が素敵だろう。」とカタリーナに紹介したという。

農家の子供たち

 「インド男子はアウトドアでも日焼けをすごく気にして日焼け止めクリームをぬっているわ。もともと肌が黒いから無駄なのにね。とにかく大変なナルシストばかりだわ」とエレーナは皮肉った。洋の東西を問わず若い女性の男子を見る目は厳しいようだ。

⇒第10回に続く

  
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