2024年7月23日(火)

WEDGE REPORT

2017年10月31日

“土曜日の大虐殺”

 トランプ氏はこの週末、CNNなどメディアでワシントンの大陪審がロシアゲートでの起訴を固めたということが報じられた後、24分間に4回もツイートし「ロシア疑惑はフェイクであり、でっち上げ」「不公正な魔女狩りだ」などと反発した。

 さらにクリントン氏がトランプ氏のセックス・スキャンダルを盛り込んだフェイク文書を偽造したなどとの批判も展開し、苛立ちを露わにした。大統領は
マナフォート氏の起訴が発表された後、「起訴はトランプ陣営に加わる前の件に限定されたもの」とツイート。続いてのツイートで「ロシアとの結託なんてない」と強調した。

 トランプ氏は今後も、ロシアとの結託疑惑がでっち上げであり、トランプ政権とは一切関係ないことを強調し、モラー特別検察官の捜査が民主党と結び付く政治的な動機に基づくものだという非難を展開する可能性が強い。

 しかし一部では、マナフォート氏が自分の罪を軽減するため、トランプ氏のロシアゲートとの関わりを告白するのと引き換えに、司法取引に応じるのではないかとの憶測も呼んでいる。

 このため、トランプ氏が捜査をやめさせるため、モラー特別検察官を解任するのではないか、という見方も出始めている。そうなれば、まさにウオーターゲート事件でニクソン元大統領が行った“土曜日の大虐殺”の再現となる。

 同事件で追い詰められていたニクソン氏は1973年10月20日、当時のアーチボルド・コックス特別検察官を解任し、その過程で司法長官と、副司法長官も辞任した。この日が土曜日だったことから“土曜日の大虐殺”と呼ばれるようになった。

 ニクソン氏は結局、議会での弾劾が確定的になった状況の中で辞任に追い込まれることになる。今回も起訴されたマナフォート氏の調べ次第では、捜査が大きく進展する可能性がある。5日に来日するトランプ氏にとってイライラは募るばかりだろうが、その矛先が外交に向けられないことを望むばかりだ。
 

  
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