逆もまたしかりです。
「1.認める」とは、子どもをあるがままに受け止めること。あれが出来たからいい子、これをしないから良くない子、といった「良い・悪い」と評価する心を離れて、「あなたはそうなんだね」とそのままを理解することです。
「存在を認める」ということですね。
あるがままの存在を認められた人は、それが子どもであっても大人であっても、自分の持つ力をのびのびと発揮しやすくなり、また自分の行動の結果についても自分で向き合う力が育ちやすくなります。
これは、コーチングの世界でも、コミュニケーションスキルの分野でもよく扱われる概念ですから、ご存知の方も多いと思います。
ただ、「認める」って難しいんですよね。
私たちの多くは学歴社会、村社会の日本で育ってきましたから、すぐ「良い・悪い」「正しい・正しくない」で判断したくなったり、人目を気にしてみたりしてしまいます。ちょっと古いですがKY(空気読めない)なんて言葉が、中高生の中で広がってしまうような社会なのですから、あるがままを受け入れるというのは簡単なことではありません。
「認める」ことができる状態に自分を持っていく必要があるのです。
自分を知れば相手を認めるゆとりが生まれる
その方法としてオススメなのが、「自分を知ること」です。
人それぞれ感情や思考のタイプというものがあります。個性ですから、どのタイプであっても構いません。大事なことは、自分のタイプを言葉でとらえて、一歩引いたところから自分を見つめてみるということです。
例えばコーチングの世界では、人を4つのタイプに分けてとらえることがあります。
Ⅰ 促進型(プロモータータイプ)
Ⅱ 支配型(コントローラータイプ)
Ⅲ 支持型(サポータータイプ)
Ⅳ 分析型(アナライザータイプ)
ここで少し時間を頂戴して、簡単タイプチェックをしてみましょう。
ご自身はどんなタイプでしょうか。気楽な気持ちで選択肢を選んで行ってみてください。
① ア 自信がありそうに見える イ 自信がなさそうに見える
② ア 言いたいことを言う イ 言うのをためらう
③ ア でしゃばり イ ひっこみがち
④ ア 行動的 イ 思考的
⑤ ア 情報を公表する イ 情報をしまっておく
⑥ ア 反発する イ 受け入れる
⑦ ア おしゃべり イ 無口
アの方が多い方は →A イの方が多い方は →B
① ア 即反応する イ 自制する
② ア だらしない イ きちんとしている
③ ア 人間関係を大切にする イ 仕事の成果を大切にする
④ ア 暖かい イ クール
⑤ ア 自由を重んじる イ 規律を重んじる
⑥ ア 感情を表す イ 感情をかくす
⑦ ア 衝動的 イ 分析型
アの方が多い方は →a イの方が多い方は →b
(一)と(二)を掛け合わせると、おおよそ次のタイプに分かれます。
Aa =Ⅰの促進型 Ab =Ⅱの支配型 Ba =Ⅲの支持型 Bb =Ⅳの分析型
4つのタイプの特徴
それぞれ簡単に傾向を挙げておきますね。
面白く、活気のある事柄に、人々と一緒に熱中することを好みます。
細かいことはあまり気にせず、しばしば早吞込みをして物事を一般化します。
この活力や熱意が、他の人からうぬぼれとか、ごまかしととられてしまうこともあります。
集団の中では、人に気に入られようとする傾向があります(特に自分に反応を示してくれる人に対して)。
物事を自分の思い通りに進めることを楽しみとしています。
行動的で、独立心が強く、野心に富んだ自信家に思えます。
たいてい主導権を握り、自分から進んで、いとも簡単に決定をくだします。
自分に向けられる意見や注意に対しては敵対的な反応を示し、自分を支配する人には憤る傾向があります。
自分の得にならないことでも、人を助けたがります。
他の人の気持ちを思いやり、したがって押しつけがましいところがなく、寛大です。
たいてい、期待に沿った行動を行い、課題をやり遂げられるという保証をほしがり、人からの注意を気にします。目標の設定や計画に対する関心はあまり強くありません。
問題を解決することが好きで、アイディアや着想を目指します。
行動に移す前に、時間を十分にかけて、状況の分析を徹底的に行います。
集団の中では、規則正しく、綿密で系統だった行動をはっきりと定め、最後まで粘り強く、誠意を持ってやりとげます。
きちんとした法則と手段が決まっていると、一番良い成果を上げることができ、混乱した状態はひどく嫌います。