2024年12月14日(土)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2018年2月26日

 2月6日に台湾東部を襲った地震をめぐり、安倍総理から蔡英文総統宛のお見舞いで「総統閣下」の称号が使われたことに中国が抗議するなど、外交戦の様相を呈した。中国外交部の耿爽報道官の2月9日の定例記者会見での応答は、以下の通りである。

(iStock.com/tumdee/ShowVectorStudio)

 問:台湾の花蓮での地震の後、日本の高官が台湾の政治家に対し、いわゆる「公式」の肩書(注:総統閣下など)で呼び、お見舞いを伝えているが、それについてのコメントは?

 答:台湾の花蓮を襲った強い地震を受け、本土の全ての人の心は花蓮の苦しみに痛みを覚えている。張志軍・国務院台湾事務弁公室主任は、花蓮の被災地の同胞にお見舞いを送り、救援隊の派遣、あらゆる必要な援助を申し出た。

 日本による災害援助を隠れ蓑にした「一つの中国、一つの台湾」の企ては、一つの中国の原則に違反し、日本の台湾問題に関する約束に反する、と強調せねばならない。中国は強く不満であり、日本側に厳正に申し入れた。

 我々は、日本側が日中間の4つの文書を誠実に遵守し、中日間の新たな波風を避けるべく、誤った行動を直ちに正すよう求める。

出典:Foreign Ministry Spokesperson Geng Shuang's Regular Press Conference on February 9, 2018


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