ハリカに加えて、脱サラでカレー屋を経営したものの倒産した持本舵(阿部サダヲ)、商社で窓際に追いやられた青羽るい子である。亜乃音と4人暮らしが始まる。
中世古が彼らを偽札づくりに引きずり込む。彼はかつてIT経営者として巨額の資産を持った経験もある。
亜乃音の夫・京介が他の女に生ませたが、実の娘のように育てた青島玲(江口のりこ)息子の陽人(守永伊吹)が、アパートに一人でいるときにライターで手紙に火をつけ、助けようとした男性を焼死させてしまった過去がある。本人は覚えていない。
中世古は、そのことをネタにして、亜乃音を協力者にして、印刷所の印刷機を使う。
ハリカは、彦星の難病を治す高額な治療のために、偽金づくりに加わる。
ドラマの幕はどのように降りるのだろうか
第8回(3月7日)に至って、ドラマはクライマックスに向けて展開を速めている。中世古たちは、試験としてまず手掛けた1000円札の偽札づくりに成功して、ついに1万円の偽札づくりにも成功する。坂元の脚本は、中世古と仲間たちが偽札を通用するかどうか試すシーンと、ハリカと彦星がはじめて携帯電話で声のやり取り、亜乃音とその犯行を阻止しようとする弁護士の花房(火野)が小料理屋で酒を飲みながら諭す、それらが巧みに折り重なるように描かれている。
ゲームセンターのハリカ。携帯が鳴る。表示は知らない番号である。彦星だった。
彦星 「ハリカちゃん?」
ハリカ 「はい」
彦星 「えっと」
ハリカ 「はい」
彦星 「えっと」
ハリカ 「はい」
彦星 「あー、えっと、どうも」
ハリカ 「どうも」
……
彦星 「こういう風に思っているのは、ハリカちゃんだけだから」
ハリカ 「わかるっていうか、わかんないけど、彦星君に会ったことがないし、声を聞いたのも初めてだし。わかんない、わかんないけど返事してもいいかな」
彦星 「返事?」
ハリカ 「私も、私もです。私も彦星君と同じように思ってる」
小料理屋のカウンターで、弁護士の花房(火野)は亜乃音にこう話しかける。彼は、偽札づくりが行われいることを薄々知っている。
花房 「あすにでもあの工場を閉めましょう。町に出て暮らしましょう。私もいっしょにでもいいから。
花房は、工場で拾った偽札づくりにつかったホログラムの一片を、灰皿に落とすのだった。
偽札の1万円が通用するかどうかは、ハリカしか成功しなかった。中世古(瑛太)も青羽(小林)、持本(阿部)が使った1万円札は機械がはねた。
中世古や亜乃音らが印刷所に集まったところに、弁護士の花房が訪れる。大量の偽札を見つけて、花房は亜乃音に「自首しましょう」という。
「待ってください」と、持本(阿部)は花房にすがりつき、後ろから中世古が花房の首に手をかける。
ドラマの幕はどのように降りるのだろうか。
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