2024年12月3日(火)

今月の旅指南

2018年5月23日

 1780年、パリで創業されたハイジュエリー・ブランド、ショーメ。フランス皇帝ナポレオン御用達となって以来、王侯貴族に愛されてきたショーメの宝飾芸術の世界を、きらびやかな作品とともに振り返る展覧会が開かれる。

 会場には、ショーメの創業者マリ=エティエンヌ・ニトが手掛けた18世紀の宝飾品から、本展のためにデザインされた最新のジュエリーセットまで、絵画やデザイン画を含む約300点が並ぶ。

ジョゼフ・ショーメ 《雷神、日本風ブローチ》
1900年頃 ショーメ・コレクション、パリ
©Chaumet/Nils Herrmann

 ひときわ華やかなのが、約20点のティアラだ。ナポレオンの妹カロリーヌ・ミュラのために作られた「バンドー・ティアラ」や、ナポレオンの妻ジョゼフィーヌの子孫に伝わる「ロイヒテンベルクのティアラ」など、ショーメの創造性の象徴ともいえる名品がそろう。また、ナポレオンが教皇ピウス7世に贈呈したティアラが、新たな修復を経て出展されるのも見逃せない。

 展示の最後では、ショーメと日本との結びつきに焦点を当てる。当時のヨーロッパの芸術作品に影響を与えたジャポニスムに着想を得た「雷神、日本風ブローチ」なども興味深い。

 フランスの歴史とともにあるショーメの2世紀以上にわたる作品を通して、往時の最先端のモードや職人技に出会える。

●ショーメ 時空を超える宝飾芸術の世界—1780年パリに始まるエスプリ
 <開催日>2018年6月28日~9月17日 

 <開催場所>東京都千代田区・三菱一号館美術館(東海道新幹線東京駅下車)
   <問>☎03-5777-8600

   URL:http://mimt.jp/
 URL:http://mimt.jp/chaumet/

*情報は2018年4月現在のものです。料金・時間・休館日などの詳細は、お出かけの際、現地にお確かめください

  
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◆「ひととき」2018年6月号より



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