中国コンテナを取れ！
米国の港湾拡張へ
「巨大中国船がやってくる」期待は米国にも波紋を広げている。ジョージア州サヴァナ港では6億ドル以上かけた浚渫工事が続き、既に十分水深があるニューヨークでは、今年開通80年になるベイヨン橋（ニュージャージー州とスタテンアイランドを結ぶ）の低さが障害になるとして、橋脚をせり上げる話がもちあがっている。
パナマ運河経由で来る中国コンテナの荷捌きを少しでも多く取る競争だ。カリフォルニア州ロングビーチ港など逆に落伍しかねず、すると陸送を担った貨物鉄道の将来にも不安が漂う……といったふうに米国人にすら騒ぎを強いる。中国の力、新しい現実だ。
パナマ運河の増強は日本産業界が強く推し、日本興業銀行が幹事となるはずの案件だった。往昔を知る人は今の中米にいるだろうか。否、興銀の名前が消えた、今の日本にも。
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