2023年2月8日(水)

定年バックパッカー海外放浪記

2018年5月20日

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高野凌 (たかの りょう)

定年バックパッカー

1953年、横浜生まれ。神奈川県出身。大学卒業後は商社、メーカー勤務を経て2013年定年退職。2014年春から海外放浪生活を始める。放浪歴は地中海、韓国、インドシナ半島、インドネシア、サンチアゴ巡礼など。サラリーマン時代は主として海外業務に従事。ニューヨーク、テヘラン、北京にて海外駐在を経験。身長170センチ、57キロ。獅子座。A型。現在2人のご子息は独立し、夫人との2人暮らし。孫1人。

ナガルコットの日本人妻

 4月11日。ナガルコットはカトマンズから35キロ東に位置する山村。カトマンズからバスで数時間と近く、ヒマラヤ山脈の展望台として人気スポットだ。村外れの雑貨屋でお茶を飲んで30代半ばの主人と雑談。

ナガルコットの食堂で料理している若奥さん

 なんとナガルコットには日本人女性と結婚した男性が10人もいるとのこと。人口千人足らずの鄙びた山村に10人もの日本人妻がいることになる。主人の話によると夫婦ふたり日本で稼いで、貯めたお金でナガルコットに戻りゲストハウスやレストランを開業する夫婦が多いという。

 主人は日本女性と結婚した地元の男達は日本で大いに稼げて“果報者”だと盛んに羨ましがっていた。

ホームメードの焼酎に山羊のホルモン焼きが良く合う。焼酎コップ二杯で気分はヒマラヤとなる

グルカ兵のナイフ

 カトマンズ市街を歩いているとナイフの専門店が何軒もあることに気づいた。観光客向けのようだ。グルカ兵がナイフを持って格闘している看板が目を引く。グルカ兵が携帯するククリと呼ばれる戦闘用ナイフの専門店である。

 ある店で聞くと、現在でもネパール人青年が志願して英国陸軍で軍務に就いているという。おおよそ1万人くらいがグルカ兵として海外に出ているようだ。勇猛なグルカ兵は近代英国陸軍の先鋒部隊として知られている。

 ネパールの山岳地帯の建築現場で働いている労働者は、小柄であるが頑健そのもの。50キロくらいの資材を平気で担いで梯子を登っている。英国陸軍の給与がネパール国内労働者の平均賃金の10倍近いことから元気で優秀な若者が志願するという。また軍務を一定期間全うすれば英国市民権を与えられるという特典も魅力らしい。

ヒマラヤの山嶺の彼方に極楽浄土を見た

究極の進路選択

 他の店ではグルカ兵が活躍している写真が展示されていた。第一次世界大戦や第二次世界大戦のグルカ兵の部隊写真からフォークランド紛争での出兵などが並んでいた。最近ではイラク戦争に出征した英国王室のハリー王子を囲んだ部隊写真があった。

 店の主人によると、最近ではマレーシア等でガードマンとして働く若者も多いという。さらには英国陸軍よりも給与が高い欧米の民間軍事会社と契約を結んで、イラクやアフガンで傭兵として危険な任務に従事するネパール人も多数いるようだ。

 平和な山村で貧困生活を送るか、危険な傭兵業務に従事して短期間で一攫千金を得るかという選択肢である。


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