2023年2月6日(月)

From NY

2018年10月8日

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田村明子 (たむら・あきこ)

ジャーナリスト

盛岡市生まれ。1977年米国に単身留学し、1980年から現在までニューヨーク在住。著書に『ニューヨーカーに学ぶ軽く見られない英語』(朝日新書)、『知的な英語、好かれる英語』(生活人新書)、『女を上げる英会話』(青春出版社)、『聞き上手の英会話』(KADOKAWA/中経出版)など。翻訳書も多数。フィギュアスケートライターとしても知られており、『挑戦者たち-男子フィギュアスケート平昌五輪を超えて』(新潮社)で2018年ミズノスポーツライター賞受賞。

 天井の高いビルの一階にある内部に入ると、まずはカウンターでチェックイン。筆者が行ったのは午後3時過ぎだったが、他に顧客の気配はなく、全体的に静かな雰囲気だった。

 希望すれば、追加料金なしでパジャマを貸してくれる。洗顔クリーム、美顔セラムなど、ポーチに入った高級アメニティセットをもらえるのも、嬉しい。

 

 チェックインが終わり、ロビーの奥にある分厚いカーテンを開けると、次の部屋には鍵つきロッカーもある更衣室と、それぞれ個室になっている洗面所が並んでいる。準備をすませて待機コーナーのベンチに座ると、すぐさま案内の女性が現われて、いよいよお昼寝用のスペースへと案内してくれた。

おしゃれだけど不思議な空間

 2つ目の分厚いカーテンを開けると、静かな広いロフトの中に、円を輪切りにしたようなおしゃれな個室ポッドが9つ設置されていた。

 

 大部屋に寝椅子が並ぶ日本のサウナ施設などの仮眠スペースとは全く違う、ちょっとシュールな空間でまるでSF映画のセットのようである。

 その中にそれぞれ白い清潔なシーツに包まれたキャスパーマットレスのベッド、枕と羽毛布団。手のこんだことに、筆者の個室には名前がかかれたウェルカムサインが乗っていた。

 

 分厚いカーテンは中央で磁石で止まるようになっていて、閉じると完全ではないものの、かなりの防音効果もある。

 周りからは衣摺れの気配がして他にも顧客がいるとわかるが、人の声などは聞こえてこない。もちろん、それぞれの個室は単独使用のみである。

 ベッドはシングルサイズで、横にはライトスイッチと携帯充電用のコンセントがあった。ランプを消して横になるが、45分後に自動的に照明が明るくなり、優しく起こしてくれるというしくみである。

 さすがにキャスパーの寝心地は抜群だった。あまり熟睡しすぎないよう、心して羽毛ふとんにもぐりこむ。気がつくと、あっと言う間に制限時間が過ぎた。

 カーテンを開けると、案内してくれた女性がPCデスクの前に座っていて「良く眠れましたか?」と囁いた。ここで目覚まし代わりの照明を調整しているのだろう。

 着替えてから洗面所を使って髪なども整え、ロビーに戻る。無料のコーヒーか飲料水がついてくるので、それをもらってゆっくりと身体を目覚めさせた。眠ったのは瞬間だったけれど、気分はすっきりしている。

 

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