From LA

2018年12月13日

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(Rex_Wholster/Gettyimages)

 「クリントン夫妻と過ごす夜」というイベントが、ネットのディスカウントサイトで大幅な値下げ価格で販売されている。これは今年年末から来年にかけ、ビル・クリントン元大統領と前回の大統領選で初の女性候補となった妻のヒラリー・クリントン氏が全米13の都市で講演を行う、というイベントだ。

 語られる内容は、長年にわたる民主党の中心的な存在としての洞察、そして米国の政治の未来についての意見だという。クリントン夫妻と言えば講演などは常に大人気、ヒラリー氏に至っては大統領選挙の際にウォールストリートの大物が集まる講演で高額のギャラを受け取っていたことが問題視されたほど。ビル氏も自身の慈善活動を中心に精力的な講演活動を続けている。

 その夫婦が揃っての講演会だというのに、グルーポンというサイトでは来年5月のロサンゼルスでの講演で、175ドルのチケットが72ドルまで値を下げてまさに投げ売りされている。残っている他の都市でも同様だ。

 講演は11月27日、カナダのオンタリオで始まった。11月にカナダで2回、そして来年4月からはニューヨーク、デトロイト、フィラデルフィアなど北東部から西部に移り、最後は5月5日、ラスベガスが予定されている。チケット価格は最も安い、アリーナの最後列の席では100ドル前後から、オーケストラ席は数千ドル、最前列はなんと1万ドルである。

 ところが予定されている会場の座席を見ても、まさにガラガラの状態なのだ。大統領を二期勤めた人物と、ファーストレディ、上院議員から大統領候補へと上り詰めたカップルだが、今や急速に求心力を失っているようだ。

 チケットのディスカウントサイトでの販売は、11月のカナダでの2回の講演の後で決定された。この2つの講演は、出席した人が「2人が可哀想」と感じるほどに、会場がガラガラだったという。このため夫妻は急遽値を下げてでも多くの人に訪れて欲しい、とグルーポンでの販売を決定した。

 一応この作戦は成功している。ロサンゼルスの講演は一番安いチケットは即日完売し、72ドルのチケットもすでに600人以上が購入した。しかし一番安いチケットというのはわずか35ドルで売られていたもの。12月にはテキサスでの講演が予定されていたが、ブッシュ元大統領の死去と葬儀により中止となった。このチケットは最低価格が7ドルまで下がっていた、というから中止はむしろ夫妻にとってプラスだった、とまで言われている。

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