学生に怒られる大人たち。
ランキング作成者自ら「主観だった」と謝罪
ついに掲載された5大学すべてが抗議声明を出すに至った週刊SPA!の「ヤレる女子大学生ランキング」。署名が始まってから1週間も立たないうちにテレビにも取り上げられ、編集部が謝罪を出すまでの燃えっぷりとなった。
まず騒動を振り返ってみたい。発端となったのは12月25日号「ヤレる『ギャラ飲み』」特集の中の囲み記事「ヤレる女子大学生RANKING」。5大学がランキング付けされているが、その根拠は編集部が「ギャラ飲み」マッチングサービスの運営者に聞いただけ、である。
記事には、「ギャラ飲みには女子大生も多い。ヤレる可能性の高い大学を、ランクづけしてもらった」とある。これに応えるかたちで運営者が語っているのだが、ランクづけの根拠は、
「キャンパスが渋谷にあって遊んでいるコが多い」
「男ウケの良さを磨いている」
「横浜方面にすんでいて終電が早い」
「大企業を狙えるか狙えないかの中間に位置するMARCHのなかでも(略)就活相談で仲良くなれるチャンスが多い」
「キャンパスが遠いので、都内へ出て“遊んで帰る”マインドのコをよく見かけます」
と、まったくの主観である。運営者はこの件を取り上げたTV番組のインタビューで自ら、「本当にこれは大学に申し訳ないんですけど自分の主観で大学を決めてしまいました」と語っている。
署名発信者の女子大生は編集部との対話を希望
このランキングがツイッター上で「大学の名前だけでこんなランキング作られる世の中辛すぎる」というつぶやきとともに拡散され始めたのが1月2日。そして1月4日、現役の女子大生による署名「女性を軽視した出版を取り下げて謝ってください」がスタートした。
キャンペーンの文章には「日本で初めてのG20が今年、2019年に開催される中新年早々こんなランキングを出版するのは、冗談にもほどがあると思います」とあり、なかなかパンチが効いている。G20サミット(金融・世界経済に関する首脳会合)が今年日本で開催されることや、ブエノスアイレスで行われた前回のG20では「女性の視点」が共同宣言にふんだんに盛り込まれ、続く日本にも期待がかかっていることを、情報として脳にインプットしている社会人はどれほどいるだろうか。
署名はあっという間に賛同が集まり、すでに4万4000人以上が署名している。